ハビタット・ジャパンでは、児童養護施設や母子生活支援施設が抱える住環境の課題に応えるため、施設の改善・環境整備を目的とした「施設支援」プログラムを展開しています。
その一環として、神奈川県茅ヶ崎市にある児童養護施設「子どもの園」(社会福祉法人 福光会)の裏山を整備するプロジェクトを立ち上げました。この裏山は、20年以上前に「森のテラス」と名付けられたものの、長らく手つかずの状態が続いていました。そこで、企業や団体による支援のもと、ハビタットは「森のテラス」にふさわしいプレイグラウンドの整備に向けて、以下の3つの段階に分けて整備を進めています。
-第一期(24年冬―25年春):キャンプサイト
-第二期(25年秋):ステージの設置と緑化
-第三期(26年春夏予定):遊具の設置と遊歩道の舗装
第一期では、キャンプサイトの整備に着手し、災害時にも活用できる広場を完成させました。現在着工が進む第二期では、裏山の一角に発表会や音楽会などが開催できるステージと観客席を設置し、周辺の敷地整備と緑化を行います。設置を進めるステージは、木の質感を模した耐久性のある材料を用い、自然との調和を意識したデザインで計画されています。また、斜面を生かした観客席には、自然の材料として丸太を用いたベンチを設置し、周囲には在来種の雑草の種をまくことで、緑化と維持管理のしやすさを両立させるほか、隣接する傾斜面は安全の為段状に整備し、木板と丸太の杭を使った土留めを行うことで、安全性と景観の両立を図るなど、サステナビリティにも考慮して設計が進 められています。
本プロジェクトの受益者は、施設で暮らす約40名の子どもたちを中心に、職員や地域コミュニティも含まれます。地域と協働しながら、子どもたちの未来を支える持続可能な環境づくりに取り組んでいます。
子ども達への読み聞かせや紙芝居、合唱祭などに使える屋外ステージの設置
傾斜面は、安全を考慮して段状に整備し、緑化を行うことで景観と維持管理を通じてサステナブルな取り組みを目指す
(※設計・デザイン・画像提供:Gensler and Associates)
支援者として、ボランティアとして、サステナブルなプレイグランドづくりに参加
「住まい、コミュニティ、そして希望を築くため、人々と手を取り合いながら、信念を持って活動す る」をミッションに掲げるハビタットでは、本プロジェクトに賛同くださる企業や団体によるご支援に 加え、ボランティアとしても多くの企業や団体、個人の皆さまにご協力をいただいています。第一期(24年冬―25年春)では、ご支援くださる企業の皆さまのご協力のもと、裏山の整備をはじめ、キャンプサイトの緑化や災害 時に活用できる釜の製作などを実施しました。そして、迎える第二期では、10月から12 月にかけて、計3回のボランティア活動を企画し、ステージやベンチの製作と設置に加え、木製の紙芝居台の製作にもご協力をいただく予定です。
本プレイグラウンドプロジェクトの第二期始動に向けてご支援をお寄せくださる企業や団体の皆さまをはじめ、ボランティアとしても活動にご協力くださる皆さまに、心より感謝申し上げます。ハビタットでは、引き続き「施設支援」プログラムに賛同いただける企業・団体の皆さまのご参加を心よりお待ちしております。子どもたちの健やかな成長を支えるこの取り組みに、ぜひご一緒ください。
緑化のための植樹
災害時に活用できる釜づくり
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