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「タマリンド」という植物を知っていますか?タマリンドは酸味の強いマメ科の植物。原産地はアフリカですが、東南アジアでもインドやタイで栽培され、スリランカではカレーの隠し味やジュース、また美容グッズの成分として用いられています。
現在100軒のコアハウス建築を目指して支援活動を行うワッタカンダル村は、有名なタマリンドの生息地。中には樹齢100年を誇る大木もあり、タマリンドの木は世代を超え親から子へと受け継がれる財産です。しかし、内戦の激化により人々は、大切なタマリンドが生い茂る故郷を後にすることになりました。
2009年、20年以上続いた内戦が終結。帰還民たちは変わり果てた故郷で、懐かしのタマリンドの木と再会しました。「内戦後、村に戻ると、家は破壊され雑草が生い茂るばかりでした。そんな状況でも、タマリンドの木は変わらずにいてくれました。毎年5月と11月が実の収穫期。私たちも栄養をたっぷりいただきますし、また、よく売れるので不安定な戦後の生計を支えてもくれます」。皮を剥いて乾燥させたタマリンドの果肉を手に、感慨深げに語ってくれたのはホームオーナーの1人、ウムクルトゥンマ(Ummukulthunma)さん。その庭先には、タマリンドの木に備え付けた手作りのブランコで元気よく遊ぶ子どもたちの姿がありました。
平穏な日々を取り戻しつつあるワッタカンダル村。タマリンドの木は、今日もたくさんの果実を揺らしながら人々の生活を静かに見守っています。
◆バックナンバー
2012.03.12 【スタッフ便り】満員電車の紳士!? スリランカの通勤ライフ
2012.01.20 【スタッフ便り】スリランカ支援の現場ではたらく:フィールド後方支援編
2011.11.29 【スタッフ便り】スリランカ支援の現場ではたらく:フィールド最前線編
2011.07.08 【スタッフ便り】チカラのみなもと!? スリランカのスパイシーライフ
2011.05.27 【スタッフ便り】天敵はゾウ!? スリランカのワイルドライフ
【スタッフ便り】タマリンドの木が見守るスリランカの復興
2012/06/11