「新しい家のおかげで、毎日が快適に過ごせています」

そう話すのは、日本からのボランティアチームが2016年夏に支援を予定していたトハーブさん一家です。広島大学のメンバーを中心に結成されたボランティアチームが、トハーブさんの新しい家を築くために日本を立つ予定だった数日前、タイのプーケットで爆破事件が発生。地理的に近いことから、ボランティアの安全面を考慮し派遣中止という苦渋の決断がなされました。一方、トハーブさん一家が住んでいた家は、ボランティアが到着したらすぐに家を建てられるよう、支援延期が決定した頃には取り壊していました。この決定によりトハーブさんも、またトハーブさんと会えることを楽しみにしていた学生ボランティアも辛い思いをしました。「一日も早くトハーブさん一家が安心して暮らせる住まいを築きたい」という思いから、渡航を予定していたボランティアチームをはじめ、タイと日本でトハーブさんの住居建築費用を集めるためのファンドレイズが開始され、予定より数ヵ月遅れた同年12月、遂に家が完成。トハーブさん一家5人が暮らす、2部屋とリビング、トイレとキッチンが備わった家が出来あがりました。

あれから1年半、現地を訪問すると、スタッフの到着を心待ちにしてくれるトハーブさんに出会いました。現在お父さんと17歳の次男は漁師として日々の生計を支えていますが、熱波の影響により漁量が減ってしまい、生活は厳しいそうです。しかしながら、疲れた体を横たえることができる寝室のある家は、家族の活力のもとであり、快適に過ごせていると話します。また、「今は使いたいときにトイレに行けるわ」嬉しそうに話すトハーブさん。以前の家はトイレが無かったため、夜中でも隣人のお宅にトイレを借りに行く必要があり、常に周りに気を使い、生活し難かったと教えてくれました。

「今は家族が快適に過ごせるだけでなく、ご近所さんが来ても座るところがあり、良い関係が築けているわ」そう話すトハーブさんの目には、感謝の気持ちと同じくらい、幸せの涙が溢れ出ていました。

  • 竹でできた以前の家

  • コンクリートブロックでできた
    現在のお宅

  • ご家族の寝室が2部屋

ハビタットが築くもの、それは“家”だけでなく、家族が健全で豊かな生活を営むための基盤。トハーブさんのような家族が、タイをはじめ世界中でGVチームによる支援を待ち望んでいます。あなたもGVに参加して幸せを築きませんか。GVプログラムの詳細はこちら。また活動へのご寄付はこちらからお願いいたします。