ハビタット・ジャパンは、年に2回、海外建築ボランティアプログラム (GV: Global Village program) に参加するチームリーダーを対象に、チームリーダートレーニング を実施しています。
そこで今年の夏、GV参加を予定するチームのリーダーを対象に、6月3日(横浜)と4日(大阪)にチームリーダートレーニングを開催しました。東西あわせ、2日間で100名を越える大学生が参加し、GVへの期待と熱意を胸に研修を受けました。

GVは一般のスタディツアーやワークキャンプと異なり、自分たちの計画に則り、現地での活動を独自で作り上げていくプログラムです。
チームリーダーはチーム受入れ先となる国のハビタット・スタッフと自ら交渉や調整を重ね、チームメンバーの希望を反映した活動日程や滞在先などの詳細を決めていきます。
このような経験から得られる学びはとても大きい一方、リーダーが果たす役割と責任は重大です。そのため、リーダーはハビタットやGVに対する理解を深め、参加にあたって必要なさまざまな手続きを習得することが不可欠です。チームリーダートレーニングはチームリーダーが自信を持ってリーダーを務め、GVに参加できるようになることが研修の目的です。研修は一日かけて行われました。

午前は、ハビタットの活動をサポートしてくださる日本ヒルティ株式会社さんを講師としてお招きしました。日本ヒルティ株式会社についての説明、CSR (Corporate Social Responsibility) とは何か、取り組まれている社会貢献活動についてお話をいただいた上で、プロとして働いていらっしゃるエンジニアの方から、現場におけるリスクマネージメントに加え、実演を交えての危険予知訓練について講義いただきました。
初めて聞く内容の濃い話に、参加した学生は現場で生かせるようにメモをとりながら話を聞いているようでした。

午後は、"What's Habitat for Humanity?"というタイトルのプレゼンを通して、ハビタット・ジャパンの役割と世界でハビタットが取り組む活動、そしてハビタットが「家」にフォーカスする理由など、GV参加にあたってチームメンバーが理解しておくべき事柄を確認・学習をしました。
加えて、リーダーが担う役割や心構え、プログラムの調整手順、体調管理やビルドサイトを含む現地でのリスクマネジメントなどについて講義を行いました。リスクマネジメントでは、実践を通して学ぶためのワークショップも導入し、「GV活動中にリーダーが倒れたら?」という想定の下、グループワークを行いました。
「日陰に移り、始めに誰に連絡するべきか、そしてどんな書類を準備しておくか」や「現地で使える携帯電話を所持してないと想定し、現地語のみ話すスキルドワーカーから電話を借りる」など、各グループ冷静な判断の下、さまざまな意見を出し合っていました。

長時間にわたる研修となりましたが、参加者は、真剣に講義に耳を傾け、リーダーとしてGVに参加する意義と責任について再確認を行なっているようでした。

また、最後にチームリーダーに自己紹介をしてもらいました。
それぞれ、
リーダーとしての意気込みや、メンバーと楽しくGV活動ができるように事前準備を頑張る、そしてメンバー全員の安全を第一に考えたいなど新しい絆とリーダーとしての自覚が生まれているようでした。
今夏それぞれのチームが築き上げるGV活動に期待しています!
次回のチームリーダートレーニングは2017年秋頃の開催を予定しています。