アジア太平洋地域で毎年開催される次世代のユースリーダー育成を目指した「ハビタット・ヤング・リーダーズ・ビルド(HYLB:Habitat Young Leaders Build)」キャンペーンは、今年度の開催で10年目の節目を迎えました。そこで、HYLBの一環として、各国のつながりを生かした新たなプロジェクト「Youth from Homes for Homes」が始動しました。

コロナ渦で活動の機会が減少する各国のユースが、国を越えた意見交換を通じて、ハビタットの目指す「安心・安全に暮らせる住まい」の実現に向けた新たな取り組みを発見し、行動に移していくことを目指しています。本プロジェクト実施にあたっては、HYLBキャンペーンが終了する4月末までの間に、参加した各国のユース代表が意見交換をし合える場として複数回に分けてユースカンファレンスを開催するほか、各国のハビタット事務局はユースが立案するプランの策定と実施をサポートする役割を担います。キャンパスチャプターに所属する5名の大学生が日本のユース代表として参加しています。

2021年2月4日、第一回目となるオンラインユースカンファレンスが開催されました。全11ヵ国70名のユース代表が集まり、ハビタット本部より本プロジェクトのイントロが行われたほか、各国のユース事例が共有されるなど、ブレインストーミングを行う会となりました。

会の冒頭では「ハビタットでの一番記憶に残った経験は?」というアンケートが行われました。結果は「GV(グローバル・ヴィレッジ)」という回答が多く、日本のキャンパスチャプターだけでなく、各国のユースの中でもGVが活動の中心にあることがうかがえました。

次に、アジア太平洋地域を統括する代表ルイス氏や、プログラムディレクターであるアンナ氏から、新型コロナウィルスが各国のハビタットに与えた影響などの説明があり、見えにくい各国の状況を知る機会に繋がりました。そうした中、アンナ氏が語った「そういった厳しい状況に対してもユースの意見や声はとてもパワフルで、思いもつかないアイデアを私たちに与えてくれるわ」と、ユースの活動がハビタットの取り組みに影響を与えていることを言葉にして伝えてくれました。

各国のユース活動事例では、新たな学びも多く、インドのユース代表が自分の特技であるデジタルイラストを使ってクラウドファンディングを立ち上げ、寄付してくださった方にデジタルイラスをお返しするといった、ITと特技を上手に生かした活動などが紹介されました。

最後のセッションでは、英語によるグループディスカッションが行われました。各国の状況、そしてユース事例を経て様々なアイデアが浮かんできたユース代表たちは、会話をはじめ、オンラインホワイトボードを用いて、自由に意見やアイデアを交換するなど、国や距離を超えた活発な交流が行われました。

会を終え、日本から参加した学生からは「様々な国の話を聞けて良かった」「同世代の他国のメンバーの活動を知ることが出来て刺激になった」といった声が聞かれました。今後も複数回に分けて本カンファレンスを開催し、日本をはじめ各国のユースが、それぞれの特技や特徴を生かしてハビタットのビジョンに向けた新たな取り組みを発見し、行動するためのアクションプランを策定していくことを目指しています。ハビタットの活動に賛同くださるサポーターの皆さまからのご支援をお待ちしております。