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20140110consulting(1).jpgみなさんは「みなし仮設住宅」をご存知ですか?東日本大震災以降「仮設住宅」は、テレビなどの報道で見聞きする機会も多く、実際に被災地を訪問された方の中には、仮設住宅を見たり、訪れたりしたことがある方もいるかと思います。今回は、仮設住宅に「みなし」の三文字がついた「みなし仮設」の存在と、みなし仮設が抱える問題をお伝えします。
「みなし仮設」とは、災害救助法が規定する「仮設住宅」と同等とみなされる民間のアパートや借家を指し、その家賃は行政が負担します。つまり、被災された方々は、仮設住宅に入居するかわりにアパートや借家に入居し、「仮設住宅に入居しているものとして」家賃の負担を免除されます。このみなし仮設制度は、東日本大震災による甚大な被害に対応するために制定された制度です。みなし仮設への入居には、仮設住宅の設置が進まない中で、長期に及ぶ避難所での生活が困難な方(高齢者世帯、乳幼児や障がい者を抱える世帯など)がアパートや借家を自力で探したケース(みなし仮設制度が制定されてから家賃免除が適用)や、みなし仮設制度が制定されてから、仮設住宅に入居する代わりに入居した方々がいます。
「みなし仮設」の扱いは「仮設住宅」と同じはずでも、その住民に届く支援にはどうしても違いが生じます。公的な支援(例:行政による物資配布や生活再建補助金等)や情報提供(例:市町発行の広報誌の配布)の機会は同じでも、所在地が公表されており、被災者が集団で生活している仮設住宅には、民間からも多くの支援が届きます。仮設住宅は、たくさんの支援団体が活動していることに加え、メディアに取り上げられる機会も多いばかりでなく、住民が直面する問題やニーズが発信され、人々に届くことで更なる支援を受け易いという連鎖が起きています。一方、みなし仮設は、個人情報を保護するため等の理由により、その所在地が公開されておらず、公的な支援や情報は届いても、コンサートなどのイベントなどの開催、また専門家との相談などの情報や、民間支援団体による物資、サービスが届き難いという現状があります。みなし仮設入居者の中には、住宅再建や復興の流れに取り残されていると感じている方も多く、"仮設住宅にはたくさんの物資や情報が入るのに、みなし仮設にはなにも届かない。"そんな声が聞こえてくるようになりました。
ハビタットは、被災された方々が「安心して暮らせる場所」を取り戻せるよう、住宅再建のためのコンサルティングサービス提供をみなし仮設入居者にも拡げ、戸別訪問による情報の提供や相談受付を始めました。また、被災された方の状況に応じた住宅再建を支援するために、コンサルティング事業の一貫として、佐藤さん(仮名)一家のお宅のセルフ・ビルドを昨秋より支援しています。
◆支援状況/現地リポート
2013.12.18 【東北支援 第126報】宮城県東松島市:ホームオーナーストーリー(8)
2013.12.12 【東北支援 第125報】岩手県大船渡市:小中井仮設住宅「西の蔵」のその後
2013.11.20 【東北支援 第124報】岩手県大船渡市:セルフ・ビルドへの支援を行っています
2013.11.18 【東北支援 第123報】宮城県女川町:「ゆめハウス」修繕支援開始
2013.11.13 【東北支援 第122報】岩手県大船渡市:末崎城跡にツリーハウスを建設中
2013.10.11 【東北支援 第121報】岩手県大船渡市:ソーラー発電設備設置完了
2013.10.10 【東北支援 第120報】宮城県東松島市:川下地区センターの修繕完了
2013.09.30 【東北支援 第119報】岩手県大船渡市:ホームオーナーストーリー(7)
2013.09.17 【東北支援 第118報】宮城県東松島市:30世帯の被災住宅修繕を完了
2013.09.02 【東北支援 第117報】岩手県大船渡市:国連レポートで住宅修繕事業を紹介
2013.08.29 【東北支援 第116報】宮城県東松島市:ホームオーナーストーリー(6)
2013.08.26 【東北支援 第115報】東北から全国へ!学生支部と復興新聞創刊
2013.08.19 【東北支援 第114報】岩手県大船渡市:南区公民館でソーラーパネル贈呈式
2013.08.15 【東北支援 第113報】岩手県大船渡市:ナショナルジオグラフィックにて紹介
2013.08.05 【東北支援 第112報】宮城県東松島市:地区センターの改修と耐震補強を支援
2013.07.18 【東北支援 第111報】岩手県大船渡市:ホームオーナーストーリー(5)
 
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