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タイ正月の連休を挟んだ4月末、タイ北部に位置するピッサヌローク県で、ジャパン・プラットフォームの協力を得てハビタット・タイと連携して行っていた支援事業を通じ、50世帯全ての修繕作業が無事完了しました。受益者には日雇労働者が多く、一日一日の収入も家族にとっては欠くことができない厳しい生活の中でも、多くのホームオーナーたちが仕事の合間を縫ってスウェット・エクイティを行ってきました。
  
thailand620130430(1).jpg建築に携わったのは初めてというブンチュアイ(Bunchuai)さんは、2011年の水害で被害を受けた柱や壁を修繕するため、家族や手伝いに来てくれた親戚と共に資材の積下ろしや運搬、コンクリートの柱の設置、壁材の取替え作業等を行いました。修繕終了後には、自らの手で新しくなった家の壁をピンクと水色にペイント。「この家を誇りに思っています。家がきれいで快適になって、まるで私自身も生まれ変わったかのように感じるくらいです。今回の建築に携わった経験は、将来また自分で修繕を行うときにもきっと役立つと思っています」と満面の笑顔で家族とうなずき合っていました。
  
一方で、過去に土木関係の日雇労働に従事したことがあるホームオーナーの中には、修繕後、過去の経験を生かし、以前使用していた金属シートや古くなった木材などをリサイクルしたり、少量の余った資材などを利用して、小規模でも家の増築や部分的な修繕を行った世帯もあります。
  
thailand620130430(2).JPG「以前は、壁が古くなった木材と金属シートだったせいで、室内は昼も夜も暗く、住み心地もよくありませんでした。修繕が終わって、家にもっと光が入るようになり、通気も改善しました。それに新しい壁のおかげで家が大きく見え、室内も広々と感じます。」そう振り返るサムアン(Saman)さんは、修繕後、以前壁に使用していた古い木材をリサイクルし、家族が涼をとったりくつろいだりできるように、小さなウッドデッキを製作(右写真)。また、壁材の余りを使って家の外にあるトイレの古くなった壁を補強しました。「ハビタットが来てくれなかったら、今でも修繕のためにお金を集めなければというストレスと心配でいっぱいだったと思います。私の家をより良いものにしてくれて、心から感謝しています。」
  
ハビタット・ジャパンは今後、現地での活動をタイのハビタットに引き継いでいくとともに、「誰もがきちんとした場所で暮らせる世界」の実現に向け、長期的な支援活動を行っていきます。
  
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(写真)左から:サムアンさんと修繕が完了した自宅、修繕した台所の床にホームオーナーが敷き詰めたタイル、ホームオーナーがペイントした壁  
     
  
◆支援状況/現地リポート
2013.04.22 【第5報】ホームオーナーストーリー(2)
2013.03.21 【第4報】家に安全と安心を:30世帯で修繕完了
2013.01.17 【第3報】ホームオーナーストーリー:洪水に強い家を夢見て
2012.12.31 【第2報】水害支援、ホームオーナーの選定開始
2012.11.01 【第1報】タイで洪水被災者の住宅修繕支援を開始!