ハビタットはビジョンを共有する多くの個人や企業、団体と手を取りあい、「誰もがきちんとした場所で暮らせる世界」の実現に取り組んでいます。
この5月に実施したプロジェクトも、こうした連携により実現できた一つです。都内を中心に取り組むプロジェクトホームワークス(PHW: Project HomeWorks)は、個人の住まいだけでなく、一時でも生活の場となるシェルターを「住まい」と捉え、住環境の改善に取り組んでいます。
一般社団法人つくろい東京ファンドが運営する「つくろいハウス」もハビタットがPHWを通じて支援してきたシェルターの一つです。つくろいハウスは、路上やネットカフェなどで生活を送るホームレス状態にある人たちに提供するシェルターであり、シェルターは入居した方がきちんとした住まいを確保するまでの間、心身を休め、次のステップにむけて暮らしを整える場所です。各部屋には最低限の生活用品が準備されており、入居者のプライバシーが確保されています。
しかし建物は老朽化が進んでいます。ハビタットは、入居した方が一時でも安心・安全に過ごせるよう、建物の補修を担ってきました。そして今回、ハビタットの強力なサポーター企業である日本ヒルティ株式会社の創立50周年を祝い、同社より新たな支援をお寄せいただいたことで、つくろいハウスを集中的に改修するプロジェクトが実現しました。
安全性や利便性の向上を目指して、居室へ上がる階段への手すりの設置や、屋上スペースの改修、内外壁の塗装補修、収納棚の作成と、様々な改修が計画に盛り込まれました。こうした計画を実施すべく、5月11日、18日の二度の週末に渡り、日本ヒルティ社から下元社長をはじめ総勢22名のボランティアが集まりました。そしてボランティアによる協力のもと、ヒルティ製の電動工具がフル活用され、計画されたすべての改修作業が行われました。手すりの設置では、監督役を担う大工さんも予想しなかった難しい施工が発生しましたが、ボランティアの皆さんが機転を利かせ、適切な電動工具やヒルティならではの強力なボルトを使い、無事に手すりを設置することができました。
当日の作業には、以前つくろいハウスに入居されていた方(ホームパートナー)も飛び入りで参加し、塗装の作業をヒルティの皆さんと一緒に行いました。こうして、高い技術力とチームワークが功を奏し、2日間で予定していた改修作業をすべて終えることができました。
ハビタットは、誰もが安心・安全に暮らせる住まいを持てるよう、シェルターでの支援をはじめ、シェルターを出てご自身で生活を始めた方に対しても、必要に応じて片付けや清掃を行うなど、住まいのサポートに取り組んでいます。暑い中活動に参加くださったヒルティボランティアの皆様、ご支援ありがとうございました!!