3月4日、ハビタットが「地球の歩き方」とコラボする一般募集チーム「Japan Hope Builders」(大学生10名、社会人2名)がタイの首都バンコク郊外での活動を終了しました。
建築サイトは、昨年タイ中部で発生した洪水の傷跡が色濃く残るバンコク近郊のパットゥンタニ地区。参加者は、初めこそ被災地での活動に緊張の色を見せていましたが、ホームオーナーのジンさん一家と現地の人たちの明るい笑顔に迎えられ、1週間の間、素晴らしいチームワークを発揮し、作業を進めていきました。
初日から「夢を叶えに来てくれてありがとう」と感謝の言葉を繰り返していたジンさん。チーム滞在中は、仕事と両立しながら積極的に建築活動に参加。チームの作業がスムーズに進むよう、細やかな気遣いで建築作業をサポートしている様子が印象的でした。
ワーク序盤は、基礎となる地面にセメントを流し込むための型枠づくりやトイレ用の穴掘り(1メートル以上!)、床部分に土を盛っていく作業など、バケツリレーをしながらひたすら汗を流しました。穴掘り作業では、2カ月もの間、洪水によって水に浸かっていた土が粘土化しており、スコップが曲がってしまうことも。土の中まで洪水の影響があることに、チームも驚きを隠せない様子でした。
3日目には午後に、地元の小学校を訪問。子供たちと椅子とりゲームや折り紙をして交流しました。参加者は、洪水の影響で長い間学校に行くことのできなかった子供たちに元気を分け与えようと、子供たちに負けないぐらいはしゃいで楽しい時間を過ごしました。その後、2年前に同じ地域で先輩チームが建てた家を訪問。洪水の跡が残る家の外壁を見て、災害の恐ろしさに思いを至らせながらも、しかし建物は無傷で残ったことにきちんとした家があることの大切さを感じていました。
4日目からは壁づくり。ブロックにセメントを塗りながら一つ一つ積み上げていく作業や左官のようにヘラで外壁に薄くセメントを塗るコーティング作業はとても難しく、大工らのやり方をしっかりと学びながら、真剣に取り組んでいました。5日目には壁も高くなり、だんだんと家らしい姿に。完成が近づくにつれ、チーム全体に、「自分たちの家」に対する愛着も感じられ、一人ひとりが決して手を抜くことなく最後まで丁寧に仕上げていきました。
最終日、家の完成を祝う式では、ジンさんが、「夢を叶えてくれてありがとう」と、その感動をいっぱいに挨拶。参加者は、「短い期間だったけど、ただ家を築いただけではなくて、ジンさんたち家族のより良い未来のためのサポートができたように思います」、「洪水にも負けない家、家族をきちんと守れる家、私たちの建てた家はそういう家なんですね」などと語り、ジンさんの笑顔を前に、自分たちが作り上げた成果の意味をかみ締めていました。
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★次回募集について:来夏もタイでの活動を予定。詳細が決まり次第、HPにてご案内します(4月以降を予定)。普段は個人で参加するのが難しいハビタットの海外住居建築活動。ご参加お待ちしています!
★バックナンバー(過去の活動リポート)
≫2011夏 Japan Hope Builders 11-3
≫2011夏 Japan Hope Builders 11-2
≫2011春 Japan Hope Builders 11-1
≫2010夏 Japan Hope Builders 10-3
≫2010春 Japan Hope Builders 10-2
≫2010春 Japan Hope Builders 10-1
≫2009夏 Japan Hope Builders 09-2
≫2009夏 Japan Hope Builders 09-1
2012春「タイの家族と一緒に家を建てる8日間」活動終了!
2012/03/09