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20130510_1.jpg震災から二年過ぎ、各地域で復旧、復興が進む大船渡市。2013年4月3日には、震災で大きな被害を受けた三陸鉄道南リアス線が運行を再開しました。それを祝して、当日は終点の盛駅と吉浜駅で記念式典が開催され、各駅では、餅まきが行われたり、大漁で帰港する際に船上に掲げる大漁旗を高々と飾ったりと街を挙げてのお祭り騒ぎでした。
  
スタッフも、この日ばかりはと、事務所を臨時休業。雨に濡れながらも、どことなくそわそわしている市民達が並ぶ列に連なり、初日の最終列車に乗り込みました。いつもとは違う角度の街並みにはしゃぐ子供もいれば、しみじみと外の景色を眺めるおばあちゃん達も。一段と新しくなって戻ってきたピカピカの車両の窓から見る大船渡は、新築の住宅工事の様子があちこちにありながらも、未だにはっきりと震災の爪痕が見られました。壊れたままの防波堤や、寒々とした元繁華街。ハビタットがボランティアと一緒に建てたバス停がぽつんと遠くに立っているのも見えました。
  
20130510_2.jpg南リアス線の再開に先駆けて、3月2日に始まったJR大船渡線のBRT(バス高速輸送システム)も、車を運転することが出来ない高校生やお年寄りの交通手段として活躍しています。ことに甫嶺(ほれい)や小石浜など、市街地から遠く離れた地域ではもともと南リアス線以外に公共交通機関がない場所も多く、震災後はやむを得ず毎月の通院にタクシーを利用していた方も少なくありません。少しずつ復旧、復興は進んでいますが、一方で高台移転の土地の造成が遅々として進まなかったり、街づくりに関して住民の合意形成がスムーズにできなかったりと取り組むべき問題は山積みです。
  
20130510_3.jpg私たちが乗った列車の運転手は「やっぱり嬉しいですね。でも私なんぞは一番暖かい席に座らせて頂いている。線路の復旧など、裏方にこそ沢山の人がいて、その方たちこそが鉄道の復旧を可能としました」と話していました。
  
団体としても、人としても、大船渡のために、派手でなくてもいいから、確かな何かを残す、そんな活動をしていきたいなと、改めて思いました。
  
  
  
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