7月30日、関西学院大学大阪梅田キャンパスで「ハビタット国際NGO研究会」(ハビ研)を開催しました。ハビ研は今回が初めてではなく、2008年以降何度か開催してきましたが、内容はNGOに関する研究や議論が中心的で、また会場も多くが東京でした。今回を含め、これからの「新生ハビ研」では、「東京はちょっと遠い・・・。でも、もっと事務局のスタッフの人と交流したい」、「ハビタットや国際協力のことをもっと知りたい」などといった関西で活動するCC&CClubメンバーの声を反映し、その内容を一新。「気軽に来れる勉強会」をイメージした企画にしました。関西のメンバーを対象に年3回シリーズで実施(今年度は7月、11月、翌年3月)、事務局やゲスト講師のプレゼン、ワークショップや交流会を通じて、少しずつ理解と交流を深めていく内容に仕上がっています。
 
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今回は、テスト期間中あるいは夏休み前後の微妙な時期でしたが、これから初めてGV(海外住居建築活動)に参加する面々やネパールで開催されるエベレストビルドの参加者を含め、10大学から30名のメンバーが集まりました。
 
まずは、事務局がプレゼン。「国際協力とは何か」、「その始まりや現在を含む時代ごとの流れは何か」という観点から、国際協力の基本的な理解を高めました。戦後の冷戦構造の中、国家の政策として陣取り合戦的に行われた国際協力も、次第に人間一人一人に焦点を当てる視点が重視され始め、NGOも国際協力のアクターの一つとして大きな役割を担うようになったことを説明。その後、そのNGOとして活動する「ハビタットとはどういう組織なのか」をテーマに、組織の設立から活動規模、また普段は絶対に知ることのできないハビタットのマル秘話までを紹介しました。
 
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プレゼン後は、「途上国におけるコミュニティが貧困削減に果たす役割とは?」 というテーマでワークショップを実施。プレゼンで得たばかりの知識や考え方に、自分たちのGVや国内活動の経験を交えながら議論が行われました。普段は面識がないメンバー同士、最初は緊張した面持ちも多く見られましたが、議論を進めていくうちに、「貧困の定義を考えてみない?」、「そもそもコミュニティって何?」などと、実はこのテーマが思った以上に奥深く、難しい反面とても面白いことを実感していったようで、真剣な表情の中にもワクワク感のあるワークショップとなりました。各チームの発表では、それぞれ個性のある意見が出されたものの、多くが共通して、コミュニティという集団の「つながり」の大切さを指摘。中には、「人と人がつながる」ことの意味に触れながら、現在の国際協力の潮流として「人間一人一人に焦点を当てることは重要だけど」、途上国の人々が貧困から脱却するためには、「全体の中でその一人一人がどう機能すべきかということも忘れずに支援の方法を考えないと」という意見も見られました。
 
次回は11月に開催する予定です。興味のある方は、是非参加してみて下さい!
 
◆ 過去の「ハビ研」(2008年)
第2回 「ハビ研」(ハビタット国際NGO研究会)を開催!
第1回 「ハビ研」(ハビタット国際NGO研究会)を開催!