今回のジミー&ロザリン・カーターワークプロジェク(JRCWP09)へハビタット・ジャパンを通じて参加したボランティアは、ハビタット・ジャパンのスタッフも含めて総勢15名。当初は、それぞれのボランティアがばらばらに散らばって家の建築に携わるとばかり思っていたところ、現地でワーク登録を済ませてみればサプライズが。15名は、82軒あるうちのNo.8の家を全員で担当することに!
 
日本から集まった15名は、そのバックグラウンドや年齢も千差万別で、アメリカ人やオーストラリア人など外国人も含めた混成チーム。ハビタットの住居建築に関わるのは初めてという"若葉マーク"もちらほら。それでも、みんなで1つの家と希望を建てることが分かった参加者たちは一気に結束。ホームオーナー家族に、立派な家を建ててジャパンの心意気を見せようと熱心に取り組みました。
 
日本は冬へ向かって寒さが厳しくなる中、チェンマイはほぼ炎天下。ワーク初日などは直射日光も厳しく、また初日ならではの独特の緊張感もあって、戸惑いを見せる人や気分が悪くなる人も。それでも、各自時間が経つにつれ少しずつ自分のリズムをつかみ、最終日には休憩することも忘れて集中。セメント作りから屋根の取り付け作業に至るまで、他のチームと比べて決して早くはないものの、日本人のきめ細やかさを生かした丁寧な仕上がりを目指しました。
 



No.8の家のホームオーナーは、ニランさん一家。タイの交通省(the Ministry of Roads)に技術者として勤務。妻マナッチャヤーさんと9歳になる女の子との3人暮らし。これまでは官舎に住んでいましたが、そこはシロアリも発生するほどの老朽化ぶり。ハビタットに申請を行い、夢のマイホームを持つ権利を得ました。
ホームオーナーとともに、そしてコミュニティとともに建てる、というのが、ハビタットが大切にしているコンセプトの1つですが、その期待以上に、ニランさんもマナッチャヤーさんも、必死に作業に参加。参加者たちも、その姿に幾度となく刺激を受けました。

最終日、内装など一部の作業を残して、二ランさん一家の住居が完成。家の中で全員が集まり、カギの受け渡し式(House Dedication)が行われました。ホームオーナーだけでなく、参加者一人一人が、自分たちが建てた家そして希望であるという思いを胸に、受け渡しの瞬間を見守りました。感動的な一瞬でした。
-参加者からのコメント-
「自分は世界各地を旅してきましたが、このプロジェクトへの参加はまさに正解でした。仕事のことや参加費のことも考えるとかなり悩みましたが、来て本当によかった。毎日の作業は大変でしたが、現地ではすべてがとてもオーガナイズされていて圧巻でした。こんなイベントには二度と参加できないかもしれないですね。一生の思い出になりました!」
 
「私は、学生時代にGV(グローバルヴィレッジプログラム)を通じてハビタットの建築活動に参加した経験がありますが、著名人や3,000人ものボランティアが一斉に世界中からやって来て、一斉に家を建てるという光景を実感して驚きました。うまく言い表せないですが、GVの100チームがいろんな国からドーンと1カ所に集まって、ドーンと100軒の家を建てる、そんな感じでしょうか。ハビタットが持つ新たな一面を知ることができて本当によかったです。」
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