9月16日土曜日、国内居住支援プロジェクト:PHW(Project HomeWorks)のボランティアイベントを開催しました。

PHWはこの春から始まったばかりのプロジェクトです。少しづつですが活動に広がりが見え始めた今、この活動をますます広め、深めていく実感をもてたイベントとなりました。

定員20名のところにたくさんのご応募があり、早々に席は埋まり、満員御礼となりました。

参加者の多くはキャンパスチャプター(CC)の学生さんたちで、いつも支えてもらっているのを実感します。

けれど、中には一人で参加してくださった学生さんや、ボランティアの支援をネットで探してきたという社会人の参加などもあり、ますますの広がりを予感させます!

改めて、ご参加してくださった皆さまありがとうございました。

そして、ボランティアを受け入れてくださったホームオーナーさん達ありがとうございました。

また、講師としてお話をしていただいた、つくろい東京ファンド代表稲葉剛さん、同相談支援スタッフ大澤優真さん、ありがとうございました。

この日は、午前中は学びの時間、午後をボランティア活動の時間とし、一日をかけて、汗を流し、動き、学ぶ有意義なイベントとなりました。

では、以下活動報告です。


「学びの時間1」の様子

稲葉さん講義「つくろう東京ファンドの活動とハウジングファースト東京プロジェクト

稲葉さんが活動を始めた1990年代から2010年代の現在までの路上生活者数の推移(人数は減少している)から、貧困ビジネスの問題まで幅広くお話をしていただきました。
数字の上では、路上生活者は減少していますが、宿泊所へ入所することができても、住環境になじめず路上に出てしまう人、貧困ビジネスとよばれる劣悪な住環境を提供する宿泊施設の問題などを指摘し、つくろいハウスでは個室のシェルターからアパート入居までの支援の流れが構築されていることをお話していただきました。

そして現在は、さらに「住まい」の次は「仕事」と「居場所」としてカフェ潮の路ができるまでの思いもお話くださいました。

「学びの時間2」の様子

大澤さん講義「つくろい東京ファンドの活動報告」

現在大学院博士課程1年大澤さんは、学生ボランティアと同年代です。
つくろいハウスの支援現場から拾われた語りの紹介は印象深かったかと思います。
それらの語りから聞かれる孤独感や無力感、そして希望を持てない様子。
孤独・孤立の解消には、希望に沿った支援、希望をもってもらえる支援が必要とのことでした。
そして、ボランティアの活動意義について投げかけていただきました。その中で「なぜ掃除が必要になったのか」と考えること、そしてボランティアを頼んだその気持ちを汲んでほしいというメッセージは参加者のみなさんに届いたようです。

「グループディスカッション、発表」の様子

講師お二人の話をうけて、3チームに分かれたグループディスカッションを行い、各チームから発表をしてもらいました。
みなさん、自分ごととしてひきつけた意見が多く聞かれた印象があります。

以下、発表内容の一部をご紹介します。

「ボランティアは自己満足になっていないか?と思うことがあるが、現場の声がありきだということが気づきになった」

「自分のためだけではない」

「(路上生活者になるリスクという意味で)自分のこととして怖くなった」

「路上生活者を蔑視することはなくなると思う」

などなど!

午前中から休憩なしの座りっぱなしの2時間(トイレ休憩は自由ですよ!)の座学でした。

めいっぱい詰め込んでいただけたかと思います!

 


 

午後の活動の様子

そして、いよいよ、4チームに分かれ、支援活動で体を動かして汗を流しました。

台風が九州地方に迫っていた当日、午後は雨の予報でした。屋外での支援活動も計画されていたため天気が危ぶまれましたが

小雨程度で乗り切ることができました!

 

「活動先1清掃支援」の様子

こちらは、一人暮らしの80代の男性のお宅の清掃支援を行いました。

一人暮らしには広い敷地と家の中の片付けはたくさんのマンパワーが必要です。

  • 活動先1の様子
    庭の木を束ねる。

  • 活動先1の様子
    室内清掃。

「活動先2清掃支援」の様子

こちらでは、一人暮らしの60代の女性のお宅の清掃支援を行いました。

手の届かない高いところにあるエアコンの掃除、電気カバーを取り外しての掃除、

一人ではとても根気が持たない窓の汚れの掃除などをした後は、室内がぐっと明るくなりました。

  • 活動先2の様子
    入居してから7年、一度も拭いたことがないという窓。

  • 活動先2の様子
    カビなどの汚れもすっきりと。

 

「活動先3清掃支援」の様子

衣装持ちのホームオーナーさん。あまりにもたくさんあり、整理整頓が追い付きません。

ボランティアと一緒に片付けをしました。床も見えて、すっきり広々としました。

  • 活動先3の様子
    衣類の整頓を中心に室内清掃。

  • 活動先3の様子
    床も見えるようになりました。

 

「活動先4‘つくろいハウスの修繕支援’」の様子

活動先4は、修繕支援でした。つくろい東京ファンドが経営するシェルターつくろいハウスは雨漏りがしています。

本格的な工事が入る前段階として、ボランティアでできることをさせていただきました。

また、シェルター内の掃除もさせていただきました!

 


掃除支援に入らせていただいたお宅のホームオーナーのみなさんは、主体的に動いてボランティアを導いでくれました。

ホームオーナーさんの意思があるから、ボランティアは活動ができます。受け入れていただきありがとうございました。

ここまでレポートを読んでくださったみなさん、ありがとうございました。

そして、ご参加くださったボランティアのみなさん、お疲れさまでした。

ありがとうございました。