5月30日、立教大学にてハビタット・ジャパンのスタッフ稲垣が、世界の貧困と住まいの問題に取り組むハビタットの活動をよりたくさんの人に知ってもらおうと、経営学部と大学院21世紀社会デザイン研究科の学生にむけて、講義を行いました。
今回こうした機会を提供くださったのは広石拓司先生です。先生は教育者であると同時に実践者でもあり、株式会社エンパブリックの代表取締役も務めていらっしゃいます。
経営学部でも21世紀社会デザイン研究科でも、環境問題や社会問題に配慮したビジネスのあり方を考える授業をしています。
授業の中で、つねづねハビタットを活動事例として紹介してくださっていました。
そうしたご縁から、今回このような発表の機会をいただきました。ハビタットが多くの人に支えられ継続的に行っている活動の中には、社会の持続性やコミュニティについて学ぶ学生にとってのヒントがあるかもしれないと思い、ハビタットとハビタットを支えるコミュニティの関係性を中心にお話をしました。
ここでいうコミュニティとは、地域という意味ではなく、個人や企業の支援者、ボランティア、そして支援を受けるホームオーナー家族といった活動に係るすべての人たちの大きな輪を指します。ハビタットが1970年代に米国ジョージア州の小さな街で発足してから、今では世界70ヵ国で支援事業を展開するにいたったのは、その大きな輪が支援活動を支えているからです。
講義の中では、そのコミュニティを支えるボランティア、寄付者、ホームオーナー家族が互いにどのように関わっているか、どのような役割を担ってハビタットの活動に参画しているかをお話ししました。
話を聞いた経営学部の学生からは、「ボランティア活動で生まれるサイクルは、利益を追求したふつうのビジネスでは生み出すことのできない貴重なものだと思いました」「ハビタットのユニークな点は、受益者が「してもらう」だけでなく「参画」すること。そこがおもしろいなと感じた」といった声が聞かれました。
また、大学院生の授業では、少人数のクラスであることに加え社会経験が豊富な方も多く、活発な意見が交わされました。
今回の立教大学での講義は、支援活動を通して培ってきた知識や経験を多くの人に伝えることのできる貴重な機会となりました。
ハビタットは今後も、支援を行う中で育んできたメッセージを届ける活動を、ハビタットを支えるコミュニティとともに続けていきます。
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経営学部の授業は約500人収容の大教室
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大学院21世紀社会デザイン研究科では少人数で議論