ハビタットの清掃・片付け支援は、誰もがより安心して、安全に暮らせる住まいを持てるよう、清掃や片付けを通じて居室内の環境改善に取り組む活動です。また、ボランティアに参加いただくことで、ホームパートナーさんがボランティアとの交流を通じて社会との繋がりを持つ機会にもなっています。今年2月にハビタットによる支援を完了した小池さん(50代)は、ボランティアとの交流をきっかけにご自身による片付けが進んだと話します。

小池さんは精神疾患を抱えながら、発達障がいのある息子さんをお一人で育てていらっしゃいます。初めて小池さんからハビタットに相談が寄せられたのは、コロナ禍真っ只中の202011月のことでした。スタッフがお宅へ伺うと、息子さんが小さい時に使っていたおもちゃや使い終わった学校の教科書など、息子さんの成長の思い出が詰まったモノや、父親の遺品などを捨てることができずに、多くのモノが小池さんと息子さんの生活スペースを占領していました。清掃・片付け支援を開始したものの、当時の小池さんにとっては思い出の品を処分するのは一大決心でした。思うように片付けが進まない中で、息子さんの進学や小池さんの体調不良が重なり、活動は完了せずに中断となってしまいました。

ご本人から再びハビタットに相談が寄せられ、活動を再開する中、昨年の12月に実施したボランティア活動がきっかけで大きく片付けが前進しました。そのきっかけとなったのは、ボランティアさんからのお声がけでした。居間の片付けがひと段落したとき、ボランティアさんが「小池さんご自身のお部屋のお片付けをするのはどうでしょうか」と小池さんに話しかけました。小池さんは当初、自分のスペースに他人であるボランティアさんが入り、部屋を片付けることには抵抗がある様子でした。しかし、ボランティアさんの心に寄り添ったお声がけに応えてくださり、短い時間ですが片付けに取り組むことができました。片付けを終えると、「部屋が少しきれいになって、片付けのやる気が出ました」と小池さんが伝えてくれたのが印象的でした。

そして、私たちが更に驚いたのは、その1か月半後に再訪問した際のことでした。小池さんのお部屋が見違えるほどきれいに整っていたのです。その理由をお聞きすると、前回の活動でモチベーションが上がり、ご自身で少しずつ片付けを進めてきたそうです。ボランティアさんとの何気ない会話がホームパートナーさんのやる気を引き出し、居室の環境の改善に繋がったことを知り、大変嬉しく思いました。

片付けにあわせて、ハビタットは居住環境を整える上で必要になるハンガーラックを小池さんに提供し、積み重なっていた洋服を収納すると、お部屋により一層スペースが生まれ、快適な空間へと生まれ変わりました。ハビタットで片付けをお手伝いする最終日、小池さんは「ボランティアさんとの毎回の交流が気分転換の良い機会になっていました」と教えてくださいました。ハビタットでは今後も小池さんの見守り連絡を、引き続き継続していきます。