新年度を迎えた415日と16日の2日間、ハビタットのユースプログラムを支える学生インターン5名を東京オフィスに招き、「チームワーク」をテーマに研修を実施しました。

学生インターンは、ハビタット・ジャパンの理念に賛同し、キャンパスチャプターとして活動する全国41の学生団体の活動を見守り、時に助言を与え、活動をサポートする役割を担っています。学生インターンをはじめ、現在キャンパスチャプターの運営を担う大学生たちは、そのほとんどがコロナ禍の入学です。コロナ禍では、キャンパスチャプターの活動が大きく制限され、学生たちは国内外でボランティアに参加する機会を失った上に、メンバー同士の交流の場でもあるミーテイングがオンラインに切り替わり、顔の見えない関係が続きました。結果的に、メンバー同士の心の距離が遠ざかるなど、キャンパスチャプターの中には組織が衰退し、解散を選択した団体もありました。

パンデミック宣言から3年、キャンパスチャプターにとって主活動であったハビタットの海外建築ボランティア「グローバル・ビレッジ」がようやく再開となり、仲間と共に活動する日常が戻り、4月には新たなメンバーを迎えています。しかし、コロナ禍明けの活動再開は、学生たちにとってすべてが新たな挑戦です。この挑戦を乗り越え、新しい時代を築いていくためには、学生たちが手を取りあい、チームワークを築くことは必要不可欠です。

そこで、研修では、ユースインターン生5名が実践的に「チームワーク」の構築を学び、各地域のキャンパスチャプターにその学びを伝え広められるよう企画しました。

学生インターンに選出された5名は、昨年度に所属するキャンパスチャプターで代表を務めた大学4年生です。研修初日は、それぞれがサポートする各地域のキャンパスチャプターの現状と課題を共有し合い、他のインターン生を頼りながら問題にアプローチすることで、チームワーク力を向上する機会を設けました。そして2日目は、ハビタットが施設修繕に取り組む神奈川県大磯町にある児童養護施設をチームとして訪れ、ボランティアに取り組んでもらいました。学生の一人は、「子どもたちには様々な背景があるということを知るきっかけとなり、今後の関わりに役立てていきたい」と話すなど、必要とされている場に足を運び、活動を通して感じたことを他のインターン学生に共有する機会を持つことができ、対面によるボランティア活動の意義と思いを分かち合ことの大切さを実感していました。

「研修を通じて、チームは、誰か一人がリーダーになるのではなく、メンバー一人ひとりがチームを作るリーダーとなり、共に課題に取り組む必要があることを再確認しました。学生インターンも一つのチームとして一致団結し、それぞれ住む地域は違えど全員で課題に向き合い、取り組んでいきたいと思います。そして、私たちの背中を見て、後輩たちもチーム力を高め、一人ひとりがリーダーとして成長してくれたら嬉しいです」とインターン学生からは感想が寄せられました。

2日の研修を通じて学生インターン5名が「チーム」として組織力を高めたことは確かです。研修で得た経験は、各地域へと持ち帰られ、新入生を迎え入れ新たな組織作りに奮闘するキャンパスチャプターを支える糧となることは間違いありません。