ハビタットは、企業サポーターであるバークレイズにご支援いただき国内居住支援「プロジェクトホームワークス」の清掃・片付け支援に取り組むほか、必要な方に寝具や収納棚といった家具や、救急・防災セットの提供を行っています。

先日室内の環境と整えるために訪問したのは小田さん(仮名)のお宅です。小田さんは60代とお若いのですが、ヘルニアを患い、傷みが酷いときは起き上がることすら難しく、歩行する際は杖を使うときもあるそうです。私たちが訪問を予定する数日前からも酷い傷みに襲われていました。また、アトピー性皮膚炎がこの一年ほど悪化し、全身の痒さから眠れない夜もあり、爪で皮膚を傷つけてしまうそうです。

小田さんのお宅の相談は、高齢者総合支援センターの担当者から寄せられました。現在は週一度お風呂掃除とお買い物でヘルパーさんの利用を受けているそうです。ご自身の趣味であるDIYで棚などを作られていることもあり、お部屋は片付いている印象でした。しかし、床には長年敷かれている絨毯に搔きむしった皮膚があちらこちら見受けられるほか、10年ほど前から使われているお布団は、上げ下げが出来ずに敷かれたままの状態でした。こうした衛生環境がアトピー性皮膚炎に影響しているのではないかと危惧された担当者の方が、ハビタットに相談を寄せられたのです。限られた年金で生計をたてる小田さんには、寝具やカーベットを交換する経済的な余裕がないため、ハビタットで物品提供と、部屋の片づけの支援を実施しました。

自宅を訪ねると、小田さんのご友人が私たちよりも先に駆け付けていました。ハビタットの物品提供に併せて、不要になるものを事前に片付けたいけれども、お一人では持ち運ぶことができないため、遠方に住むご友人に相談されたそうです。ご友人の協力もあり、家具を持ち上げて新たに敷く予定だったフローリングマットの設置は思いのほか早く終えることができました。ご友人が帰られた後は、新調した寝具、また腰の悪い小田さんが立ち上がりやすいように用意したひじ掛け付きの座椅子をお部屋に設置しました。片づけをしていると、「申し訳ない、申し訳ない」とつぶやく小田さん。「申し訳ないことないんですよ」とお伝えすると、ご自身の病気のことや趣味のことなど、少しずつお話ししてくださいました。

作業を終える頃、相談を寄せてくださった支援センターの担当者が駆け付けてくださいました。お部屋をみて開口一番に「綺麗になりましたね!」そう感嘆の声を上げられ、「これからは定期的に区のお布団クリーニングサービスを利用して、衛生状態を整えていきましょうね」と小田さんに話されていました。 室内の衛生環境が向上したことで小田さんの状態が良くなることを願い、今回の支援を完了しました。

ハビタットの清掃・片付け支援はご支援をお寄せくださる方々のご寄付と、ボランティアによる協力で、支援を無償で届けることができています。一人でも多くの方が安心して暮らせる住まいを持てるよう、引き続き活動へのご支援、ご協力をお願いいたします。ご寄付はこちら、最新のボランティア情報はこちらをご覧ください。