4月18日(月)、ハビタット・ジャパンが施設修繕を予定する神奈川県大磯町にある児童養護施設「エリザベス・サンダース・ホーム」で、ベントール・グリーンオーク株式会社の皆さんに、施設環境改善のためのボランティア活動にご参加いただきました。ベントール・グリーンオーク株式会社は本社をカナダに置く不動産投資会社であり、カナダでは、2018年からCSR活動の一環として、ハビタット・カナダの活動にご参加いただいています。そのパートナーシップを日本にも拡大したことで、この度の活動が実現しました。
活動先となった「エリザベス・サンダース・ホーム」は、戦後間もない1948年に孤児院として開設され、現在は社会福祉法人として、さまざまな事情を抱える2歳から18歳までの子どもたちを保護し、養育を行うと共に、子どもたちの心身の健やかな成長とその自立を支援している児童養護施設です。
施設は山間に位置することもあり、敷地内には子ども達が体を十分に動かして遊べる空間が広がっています。しかし、「施設の維持管理には苦労しています」と施設長の山田さんは話します。山間にあるため、緑豊かな一方、季節毎に降り積もる落ち葉に悩みを抱えていました。また、成長していく木々を伐採する費用などは国や県からの補助が受けられないため、その費用をはじめ、広大な敷地を管理していくための人手を割くことが難しく、施設の環境改善に悩みを抱えていました。
また、子ども達が暮らす建物の一つは、集団活動が中心であった時代に建てられたため、居室は大部屋が基本となるなど、個別活動重視の時代変遷に併せた空間の確保が求められていました。そこで、施設では大部屋にパーテーションを設置し、個別のスペースを確保するなど工夫をしました。しかし、急場での改修であったため、電源や窓が各スペースに確保できず、中には、照明の位置が合わないなど、さまざまな問題を抱えています。更に、コロナ禍で、パーテーションの上下の隙間は感染予防に繋がらないといった声があがり、子ども達がより安全に、そして安心して過ごすための居住環境の改善が求められています。
こうした声を受け、ハビタットは、子ども達が暮らす寮の修繕支援に向けて、建築士や施設スタッフを交えて修繕案の立案に着手しています。また、修繕に必要な資金の調達(ファンドレイジング)にも取り組む中で、ベントール・グリーンオーク株式会社より、修繕費の一部をご支援いただきました。さらに、先日実施した施設内でのボランティア活動では、同社より計24名もの社員の方々がご参加くださり、柵のペンキ塗りをはじめ、日頃施設スタッフでは人手を割けない建物の屋上や落ち葉に埋もれた側溝の片付けなどをお手伝いいただきました。
同社のダニエル・クリーブス社長は「資金面の支援だけでなく、身体を動かしながら社会に貢献できるボランティア活動に参加できたことは、社員一同にとって、とても嬉しいことです」と話します。
ハビタットが掲げるミッションは、「手を取りあい、家を、コミュニティをそして地域を築く」ことであり、活動へのご支援だけでなく、ボランティアとして支援にご参加いただくことも、住まいの支援を伝え広げる上で欠かせないと考えています。ベントール・グリーンオーク株式会社の皆さま、修繕に向けたご支援をはじめ、ボランティア活動へのご参加、誠にありがとうございました。