修繕を終えた居室の一室

「一目瞭然で明るいと思いました!」そう話すのは、ジョンソン株式会社と協働で修繕支援を行う施設の一つ、神奈川県横浜市にある障害児入所施設「横浜訓盲院」のスタッフ亀山さんです。築52年の施設は、斜面に建つため3階が地上の1階にあたり、南側に面していない廊下や北側の部屋は特に暗い印象がありました。子ども達が暮らす施設をより安心できる、過ごしやすい環境にしていくには、修繕を必要としていました。

こうしたニーズに応え、ハビタットでは、4月から同施設で現地調査を開始し、居住棟内の全電球を省エネに配慮したLED電球に付け替えたほか、むき出しとなった電球にカバーを取り付けました。そして、特に傷みの目立つ子どもたちの居室7部屋の修繕を行いました。居室の修繕では、子どもたちの使用により特に傷んでいた畳を取り換え、布団を利用している子どもたちがより快適に就寝できるようにしました。また、机や収納棚を配置する場所は木材の床にし、重さや家具を移動しても耐えられるようにしました。そして、子どもたち2人で一つの部屋を利用していると、窓に面していない側に自然光が届きにくかったことから、部屋の間仕切りを透明度のある3組の可動式引き戸に変更するなど工夫を凝らしました。修繕を終えた部屋を見た施設長の伊藤さんは「まるで新築のお部屋になったようです」と話し、子ども達が大変喜んだことを教えてくださいました。

11月12日、さらにこうした修繕支援を協働するジョンソン株式会社の社員14名にボランティアとしてご協力いただき、網戸と窓フィルムの貼り替え作業を行いました。感染予防対策の観点から、チームを午前と午後に分け、午前のチームが窓フィルムの貼り替え、午後チームが網戸の張り替えを行いました。窓フィルムは貼られてから歳月が経ち、フィルムそのものが劣化し、フィルムを剥がす作業に苦戦することになりました。しかし、どのチームも手を休めることなく、限られた時間の中で一枚でも多くのフィルムが交換できるようチームワークを発揮し、作業を進めてくださいました。そして、午後は網戸の貼り替えです。「毎年自宅の網戸を張り替えています」というボランティアの方もいたことから、作業は順調に進み、予定よりも早く交換対象となる網戸すべての貼り替えを終えることができました。

ジョンソン株式会社の皆さんにとって、ボランティアとしてハビタットの活動に参加する機会になっただけではなく、施設に暮らす子ども達の生活を垣間見ることができ、チームビルディングを高める機会にもなっていたようです。

横浜訓盲院は、丁寧に維持・管理されているものの、今もなお修繕を必要とする箇所がいくつも残されています。ハビタットはジョンソン株式会社との協働のもと、引き続き本施設で必要な修繕支援に取り組んで参ります。ご支援くださるジョンソン株式会社の皆さま、そして、今回活動にご参加くださったボランティアの皆さま、ハビタットと共に子どもたちの未来への架け橋となる安心・安全に暮らせる住まいの実現に向けてご協力くださりありがとうございます。