ハビタット・フォー・ヒューマニティでは、カリブ海の島国ハイチで8月14日日曜日に発生したマグニチュード(M)7.2の地震を受け、家屋被害の調査を開始しました。

8月15日19時時点(EDT)で、死者数は1,297名にのぼり、負傷者及び不明者は5,700名に上ると推定され、レカイやジェレミーなどの都市で、家屋、教会、学校などが倒壊する被害を受けています。ハビタットでは、これまでに12,000を超える家屋が倒壊・損壊したと報告していますが、今後の調査により、この数字は大幅に増加すると予想しています。

ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ハイチのジャン・フレネル・タム代表は、「私たちのチームは、政府や他の人道支援機関と協力して、被災地の近隣地域で家屋の被害状況の調査を開始しました。残念ながら、これらの構造物は、1階部分に大きな開口部があったり、補強がほとんどなされていなかったり、質の低い材料が使われていたりするため、地震で深刻な被害を受け、完全に崩壊してしまうこともあります」と述べています。こうした構造の家屋は都市部でみられ、2010年に発生したハイチ地震で甚大な被害を受けた首都ポルトープランスでは、こうした構造の家屋倒壊により甚大な被害を受けました。

現地では、捜索・救助隊は瓦礫の下敷きになった人々を救出し続け、病院は急増する負傷者への対応に追われています。余震が頻発しているため、恐怖を感じた住民の多くは外で寝ることを選択しています。また、月曜日後半から火曜日にかけて発生した熱帯性低気圧「グレース」に伴う豪雨は、救援・復旧活動を困難にしました。

ハビタットの中南米・カリブ地域統括副責任者あるエルネスト・カストロ・ガルシアは、「悲劇的なことに、何千人ものハイチ人が、生活と家の再建に再び直面しています」と述べています。「私たちハビタットは、一歩一歩彼らに寄り添うことを約束します。私たちハビタットは、被災地のシェルターニーズを徹底的に調査し、早期復旧・復興に向けた対応策を検討することを最優先にしています」とも述べています。

1984年にハイチで活動を開始したハビタット・フォー・ヒューマニティは、ハイチの南西半島のコミュニティと強いパートナーシップを築いてきました。この4年間は、2016年に発生したハリケーン「マシュー」を受けて、約1,200棟の住宅を完成さたほか、現地での水と衛生設備の設置を支援してきました。また2010年のハイチ地震では、25,000個の緊急シェルターキットを配布したほか、シェルターから恒久的な住宅に立て直せるシェルター5,000戸のほか、300戸の住宅を建築支援しました。