Youth United Initiativeは、全国にある学生支部(キャンパスチャプター)から、社会貢献に取り組む若きリーダーを育てる、ユースプログラムの企画です。 キャンパスチャプターに加盟する学生団体は、ハビタットの掲げる理念『誰もがきちんとした場所で暮らせる世界』の実現に賛同し、共に活動を行っています。キャンパスチャプターはハビタットの取り組みへのボランティア参加、資金調達のためのファンドレイズ、社会の関心を高めるための啓発活動そしてキャンパスチャプターの拠点で地域住民との交流を深め、多様なつながりを活用・強化し、支援の輪を広げる役割を担っています。現在、北は北海道から南は大分まで、全国に33のキャンパスチャプター、1,500名の学生が活動しています。全国のキャンパスチャプターが平等にワークショップへ参加する機会を与えることで、共通意識をもって社会課題に取り組む体制を整え、未来を担う若者がより成長する学びの機会としています。 7月9日、"Youth United Initiative"によるワークショップが、毎年本イニシアティブをご支援、またボランティアとしてもご協力くださるゴールドマン・サックス(東京・六本木)で開催されました。ゴールドマン・サックスからのご支援により全国から集まったリーダー60名の育成を目指し、ハビタット・ジャパンのスタッフに加え、ゴールドマン・サックスの社員ボランティア(コミュニティ・チームワークス:CTW)15名が加わり、参加者代表たちは、社会人の皆さんからのアドバイスに刺激を受け、限られた時間の中で多くのことを吸収しようと、積極的に参加している姿勢が見受けられました。 ワークショップでは、学生4名がグループとなり、キャンパスチャプターのリーダーとして日ごろ活動する上で抱える共通の課題を取り上げました。そして、限られた時間の中、メンターとしてグループにつくCWTボランティアの助言を得ながら解決策を編み出していきました。数名から数百名のメンバーを抱える団体のリーダーが集まったこともあり、意図せず、ほぼ全てのグループが"組織運営"を課題に挙げていました。所属するメンバーたちのモチベーションの差や、それに対してどのようにアプローチすれば良いのか、共通の悩みを抱えている様子が伺えました。大きな組織の中で成功を収めるためには、個人の能力だけでなく、その能力を最大限発揮させられるマネージメントが欠かせないCTWボランティアの助言は、学生たちが新しい知見を得る機会に繋がっていたようでした。 関西学院大学神戸三田キャンパスを拠点に活動するキャンパスチャプターで副代表を務める榎本有衣さんは、とても有意義で刺激的な時間を過ごすことができたと語ります。「全国の学生リーダーが集結し、さらに普段なかなか交流することのない社会人の方々と共に課題に取り組む機会は、とても貴重なものになりました。100人規模のキャンパスチャプターを運営する幹部として、所属するメンバーの中でのモチベーションの差について悩んでいました。CTWボランティアが発した『仕事をメンバーに任せる時、機械的に仕事を割り振るタスクマネージャーになるのではなく、メンバー一人ひとりの適性を見据えた上で仕事を託すピープルマネージャーになるべき』という言葉は心に響きました。また、『全国で活動を広げる学生たちのネットワークを活かせば、できることはたくさんある』と背中を押していただいたことで、全国規模のファンドレイジング企画等の実現性も見えました」と話します。 CTWボランティアからは、「学生の力は無限大。熱意さえあれば、学生が取り組む様々な社会貢献活動に、大人たちも協力してくれるはずです。目標を高く持って、学生ならではの行動力と勢いでこれからも社会貢献活動に取り組んでほしいと思います」と、学生たちにエールを送っていただきました。
ワークショップを通して、学生たちは組織運営に加え、ファンドレイジングやアドボカシー活動など、全国に広がるネットワークを活かして様々な企画を発信していくことで、多くの人と協力し、若者でも社会に貢献する力になり得ることができると実感したようでした。ハビタット・ジャパンはこれからの社会を担う若者の育成を通じて、『誰もがきちんとした場所で暮らせる世界』の実現を目指してまいります。 ◆ バックナンバー 2015.09.15 Youth United Initiative 2015 始動! 2014.07.28 企業によるプロボノ学生支援