20160331Fiji(3).jpg南太平洋の島国、フィジーに大型サイクロン「ウィンストン」が上陸してから約1カ月半が経過しました。昨年末から海外建築ボランティア「Global Village プログラム(GV)」に参加し、フィジーへのチーム派遣を予定していたハビタット・ジャパン学生支部のメンバーは、フィジーを突如襲った緊急事態を受け渡航を断念。フィジーで健全な住まいを必要とする家族のために国内で募ってきた40万円を越える街頭募金を、現地での支援活動のためにハビタットへ寄付してくださいました。
2月20日、フィジーに上陸したサイクロンは、南半球を襲ったサイクロンとしては史上最大の強さを観測しました。建物や樹木の倒壊、停電や浸水など被害は全土に広がり、約350,000人、フィジーの総人口の約40%が被災したと言われています。
ハビタットは、1991年よりフィジーで住宅の建築や修繕また水や衛生環境の支援に取り組んでいます。サイクロンの上陸により32,000軒の家屋が倒壊し、250,000人もの住民が水や衛生環境を確保できない状況におかれる状況を受け、ハビタットも被災者支援の開始を決定しました。
緊急期の支援として、住宅の修繕やシェルターを建てるために必要な防水シート、バケツ、ロープ、ハンマーや釘、のこぎり、シャベルなどが一式となったキット1,000個をこれまでに配布しました。現在もなお、5,000個の配布を目指し活動は続いています。この他、中長期の支援としては、被災した家族が、そしてコミュニティが一日も早く元の生活を取り戻せるよう、破損した水や衛生設備の支援、災害に強い住宅の修繕や再建を行っていく計画です。
20160331Fiji(5).jpg< ホームパートナーストーリー >
59歳のシケリ(Sikeli Koro)さんは、55歳で仕事を退職したばかり。これまでの蓄えを元に、3年前に新居を建てたばかりでした。新たな人生を楽しもうとしていた矢先、サイクロンがフィジーを直撃しました。シケリさんの村では、70%の家屋が倒壊し、シケリの新居を含め、村の12世帯が住む場所そして、家財を失うことになりました。苦境に直面したばかりですが、「これからまた家も生活も立て直すよ。全てを失ってしまったけれども、適切な物の見方があれば大丈夫。なんとかなるよ!」そう話すシケリさんの目には苦難を乗り越える強い思いと希望が映し出されていました。シケリさんは、ハビタットが配布したシェルターキットを手にし、早速仮住まいとなるシェルターの建築に取り組んでいます。
◆ハビタットは、世界各地で住居建築やコミュニティ開発を中心にさまざまなプロジェクトを行っています。活動にご賛同いただける方からのご支援、心よりお待ちしています!ご寄付はこちら。
◆ハビタット・ジャパンは、月に一度、活動やイベントの情報をメールマガジン購読者の皆さまに配信しています。ご登録をご希望の方はこちらよりご登録ください。