ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン(ハビタット・ジャパン)の活動にご興味をお持ちいただきありがとうございます。
ハビタット・ジャパンとは?
ハビタット・ジャパンは、住居を専門とする国際協力NGOハビタット・フォー・ヒューマニティの日本支部として2003年に設立されました。
「なぜ、家?」という質問を、いただくことがあります。豪華でなくても健全な住宅。それは、人間が人間らしい生活をするための、基礎です。貧困や災害から立ち直ろうとする人々に真っ先に必要なもの。それは健康、プライバシー、子育て、仕事への活力。そのみなもとは、「健全な住宅」であると私たちは考えます。世界の人口の25%以上、約16億人が、劣悪な住まいでの暮らしや、家のない厳しい生活を余儀なくされている今、住居支援のニーズが高まっています。
私たちは、「誰もがきちんとした場所で暮らせる世界」の実現を目指し、途上国の貧困や劣悪な住まいの問題を解決していくため、世界約80か国で、支援を受ける人々そして世界中のボランティアの皆さんと共に、住居建築や自立支援に取り組んでいます。
ネパールで「未来の命を守る」
4月25日に発生したネパール地震の揺れは、「震度5弱・6弱」だったと言われています。この規模の地震で大きな被害が出ることは日本では考えられませんが、ネパールでは50万軒もの家屋が全壊し、9千に及ぶ多くの人命が失われました。このような大きな違いを生む要因の一つが「住居の耐震性」です。レンガや石材を積み重ねて建てられた一般的なネパールの住宅は、多くの場合、適切な建築技術や資材が使われておらず、地震の揺れであっという間に崩れてしまい、人々の命を奪います。
ハビタット・ジャパンは、このような状況で失われた命は、本当は「守れる命」だったと考えています。ネパール大地震は、このような視点に基づき、1年ほど前から「命を守る家」を広めようとプロジェクトを作り上げようとしていた最中に起きた大惨事でした。
ハビタット・ジャパンが採用する耐震テクノロジーは、PPバンドメッシュ耐震補強工法です。PPバンドとは、荷物の梱包などに使われるポリプロピレン(PP)製のバンド。一見何の変哲もないこの資材ですが、これで壁(躯体)の内側と外側をメッシュ状に挟むことによって建物全体が一気に崩れるのを防ぎ、中にいる家族が生存する空間、そして逃げ出す時間を作り出すことができます。ハビタット・ジャパンは、これを研究開発している東京大学と協力し、PPバンドプロジェクトを進めていきます。
PPバンドは世界中で簡単かつ安価で手に入りますし、この工法も、施工が簡単で、既存の住宅にも適用できるので、最貧困国であるネパールでも、低所得者層が安心できる耐震性の高い家を手に入れることが可能になります。
できることからはじめる
震災後の今だからこそ、「命を守る家」を。ネパールで、現地の人々と一緒に、家族がずっと一緒にいられるような未来を築きませんか?皆さまの温かいご協力をよろしくお願いいたします。