第3回国連防災世界会議(於宮城県仙台市)が3月18日に閉会しました。一般公開イベントのひとつとして、ジャパン・プラットフォーム(JPF)とハビタット・ジャパンほか加盟NGOが協働して企画・運営した「国際NGOの東北支援談話ナイト・地域とつくるコラボレーション」の会場は満席の盛況で、多くの参加者が活発な議論に熱心に耳を傾ける姿が見られました。

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2部構成のイベントの第1部では、3つのNGOが、岩手、宮城、福島における支援事例について紹介。ハビタット・ジャパンは、2013年から2014年にかけて実施した岩手県大船渡市でのセルフビルド支援について報告しました。セルフビルド支援の意義や難しさ、コミュニティ支援としての側面などについて、現場でこの活動を担当した徳地が経験談を交えながら語りました。また、このセッションには、地元パートナーとして、ハビタットのボランティアの受入れなどにご尽力くださった片山京子さんも参加。更地だった場所に1軒の家が建つまでの様子を振り返りながら、「いろんな人が来てくれて、家を建てていく過程でどんどん交流も深まって、佐藤さんも明るくなったし、地域も明るくなった」と話してくれました。

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第2部のパネルディスカッションでは、支援事業部マネージャー山本がパネリストとして登壇しました。ハビタット・ジャパンとして初めて本格的に取り組んだ国内災害支援活動の4年間を総括して議論を行い、世界中に広いネットワークを持つ国際NGOだからこそ出来たこともあれば、それだからこそ困難な部分もあったこと、多くの寄付等が緊急期に集まるために、そこで資金の多くを活用する責任が生じ、住宅問題(の長期的な部分)がより顕在化する復興期の段階には資源を十分に投入することが難しい実情などを解説しました。ハビタットの東北復興支援事業は本年3月末で完了しますが、セルフビルド支援やホームリペア支援などを通じ、常に制度のはざまや困窮する状態に陥っている人々を支援してきたことが、「ハビタット・ジャパンにとって大きな自信となりました。次の災害においても、海外の支援においても、ハビタット・ジャパンだからこそ出来る支援活動を積極的に模索していきたい」と語りました。