岩手県大船渡市(2012年)、宮城県東松島市(2013年)、宮城県美里町(2014年)に続き、宮城県の中北部に位置し美里町と隣り合う内陸の町、涌谷町で7月よりホームリペア(住宅の修繕)支援を開始しました。
ハビタット・ジャパンは、2011年より東北で活動を続ける中で、復興支援から「取り残された」内陸部の方々の現状を知りました。沿岸から離れた地域は、震災時に津波の被害を受けることはありませんでしたが、震度6強の地震災害で大きな被害を受けた自治体があります。震災後には津波の被害を受けた地域に支援が集中する傾向があり、美里町や涌谷町のような内陸部に暮らす方々には十分な支援が行き届かず、その結果、今でも破損した家屋で暮らす住民の方々がいます。そのような状況を受け、ハビタット・ジャパンでは内陸部において住宅修繕事業を行うことを決め、2014年2月に宮城県美里町での支援を開始しました。そして今回、一世帯でも多くのご家族が一日も早く安全な住居で暮らせるよう、ハビタット・ジャパンは涌谷町にホームリペア支援を拡大しました。
2011年の震災以来、ハビタット・ジャパンが修繕に協力した家屋数は計約210軒に上ります。ご支援、ご協力をいただきありがとうございました。今後も、東北復興支援ボランティアや東北支援募金を通し、東北における復興支援へのご協力をよろしくお願いいたします。
※この支援はHFH GermanyやADH(Action Deutschland Hilft)などの協力で行っています。
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<ホームリペア支援とは?>
経済的な理由等から、震災により損傷した住宅の修繕ができないご家族を中心に、床や壁の補修など修繕の支援を行います。修繕に際しては、住宅再建に向けたコンサルティングを実施します。地元の建築士さんと共に、家の状態を調査し、優先して行うべき工事についてアドバイスします。また、住宅を修繕することに加えて、弁護士やファイナンシャルプランナー等の専門家とも連携し、被災者の方々が利用できる公的支援制度などについても情報を提供しています。
<コンサルティングとは?>
住宅再建に必要な情報提供を行い、相談を受けることをコンサルティングと呼びます。特に高齢者の方々にとっては、複雑な公的制度や刻々と変わる周囲の環境を把握することは難しいという声が聞かれるので、コンサルティングを行うことは大切な支援活動のひとつだと考えています。
ハビタットでは、住宅の修繕というハード面の支援とコンサルティングというソフト面の支援の二つを組み合わせ、きめ細やかな支援を行うことで、安心した暮らしを取り戻せる家族が一世帯でも増えることを願っています。
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