今年夏の海外建築ボランティアプログラム (GV: Global Village program) に参加するチームのリーダー向けトレーニングを、関東と関西で開催しました。合わせて100名以上の大学生が参加し、GVへの期待と熱意を胸にトレーニングを受講しました。

GVは、一般のスタディツアーやワークキャンTLT 1プと違い、現地での活動の詳細を、各参加チームが自分たちの計画に則り独自に作り上げます。そのため、チームをまとめるリーダーの役割は重要です。リーダーは、チーム受入れ先となる国のハビタット・スタッフと自ら交渉や調整を重ね、活動日程や滞在先などを決めていきます。このような経験から得られる学びはとても大きいですが、リーダの責任は重大です。その責任を果たすためには、ハビタットの概要やGVに対する理解を深め、参加に必要な様々の手続きを習得することが不可欠です。チームリーダーたちが自信を持ってGVに取り組めるようになることが、本トレーニングの目的です。

トレーニングは、参加者の自己紹介からはじまりました。名前、所属ハビタット・ジャパン学生支部(Campus Chapter:CC、GV参加経験や「最近あった良いこと」を、友人や初めて会った参加者の前で発表するうち、はじめは緊張の面持ちだった学生たちが段々リラックスし、笑い声や拍手がたえないセッションとなりました。

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午前中は、"What's Habitat for Humanity?"というタイトルのプレゼンを通して、ハビタット・ジャパンの役割とハビタットの世界での活動、そしてハビタットが「家」にフォーカスする理由など、リーダーが理解しておかねばならない事項について確認・学習をしました。皆さん、真剣な面持ちでメモを取り、セッションの最後には「GV後のホーム・パートナーの家族の様子は、教えていただけますか」など、良い質問を沢山してくれました。

午後は、チームリーダーが担う役割や心構え、プログラムの調整手順、体調管理や感染症を含むリスクマネジメントなど、皆が具体的に直面する可能性のある事柄への対処の仕方など、重要な事項を学びました。実践を通して学ぶために、シミュレーションも取り入れました。参加者は、「もしGV活動中にリーダーが倒れたら?」という状況での対処方法をグループごとに考え、皆の前で実演したグループは、「日陰に移り、GVコーディネーターを待つ」や「緊急時に使うような言葉をあらかじめ勉強しておき、現地語のみ話すスキルドワーカーにも報告する」などと、冷静な振る舞いを見せてくれました。

5時間という長時間にもかかわらず、参加者TLT 3は、説明に真剣に耳を傾け、リーダーとしてGVに参加する意義と責任について再確認を行ないました。また、トレーニング後に開催した交流会では、リーダー間での熱心な情報交換が行われ、新しい絆とリーダーとしての自覚が生まれたようでした。