日本から毎年多くのボランティアを派遣する国の一つがミャンマーです。ハビタットは、2008年のサイクロン被害の支援活動を皮切りにミャンマーでの活動をスタートしました。その後、2014年より本格的に貧困層への住居支援、水・衛生の支援、保健指導や住管理トレーニングを含むコミュニティへのエンパワメントを実施し、現在はミャンマー最大都市のヤンゴンと地方都市のバゴーを中心に支援活動を展開しています。
バゴーはヤンゴンから車で約2時間程の場所に位置します。ハビタットはバゴーの中の3つの地区で活動を展開しています。その大半が農村地区な上に、一部の地区では雨季になると水浸しになる一方、乾季には水源となるコミュニティ内の池が枯渇するなど、多くの村人が安心・安全に暮らせる生活とは程遠い、厳しい生活環境下に置かれています。
バゴーの現状
・ 20%以上の世帯が女性が生計の主となる世帯
・ 全住居の44%が未加工の竹製、50%が腐食しやすい木造の家
・ 95%の世帯が池や湖などから直接飲料水を入手している
・ 16%の世帯にトイレがなく、60%の世帯が安全でないトイレ設備を利用
・ 家庭の電化率は15%以下
日本からの支援
こうしたミャンマーが抱える問題を解消すべく、日産自動車株式会社による支援を受け、2014年にハビタットはデルタ地域で支援を開始した後、2016年からはバゴー地域で住まいの支援に取り組んでいます。バゴーでは、96棟の住居建築をはじめ、生活用水の水源である池の整備、衛生的な水を提供する社会事業の立ち上げ、公共および個人宅でのトイレの設置などを実現してきました。また、株式会社LIXILの「みんなにトイレをプロジェクト」のパートナー団体に選ばれ、途上国向けに同社が開発した簡易式トイレシステム「SATO」(以下SATO)をご寄付いただき、日本から6,315基をバゴーの行政に届けることができました。ハビタットでは、その一部を使い、バゴーでSATOの設置支援に取り組むほか、今年度建築を予定する住居にSATOの併設を計画しています。こうしたミャンマーでの支援には、ボランティアによる建築支援への参加、そしてプロジェクトへのご寄付が欠かせません。ボランティアとしてサポーターとして、引き続きハビタットの活動をお支えください。ご寄付はこちら。
「ハビタットが支援して建ててくれたトイレは壁も床も、しっかりしている上に、SATOトイレのおかげで匂いが気にならなくなりました。これでもう人が遊びに来てくれても気にすることがないわ。このトイレなら15年持つといわれています。本当にありがとう!」
-- Husband and wife U Khin Zaw, 54 and Tet Tet, 46