支援募金受付中!
  
homeowner_neelasenai_20110626(2).jpg25年以上にもわたる内戦が終結し、ようやく故郷へ戻ってきた帰還民たち。しかし、その帰還がすぐさまハッピーエンドと言えるほど事態は単純ではありません。
 
現地では、内戦による破壊の爪跡が大きく、地域のインフラや公共施設、経済の立て直しはまだまだこれから。現在、避難先から帰還した人々は、その多くが日雇労働か自給自足の農業でなんとか家計を賄っており、最低限の生活をしていくのがやっとの状況です。また、帰還した人々が置かれている住居環境も、とても安全で住みやすいものとは呼べず、そこに安心できる暮らしはありません。
 
帰還民の住居は、18平方メートル(3畳間)程度のものがほとんどで、壁や屋根はヤシの葉を乾燥させて編んだものか、あるいはハビタットが支援に入る以前に他の団体から提供された金属加工のパネル板が使われています。しかし、このヤシの葉は雨風で傷みやすく、また、編まれたヤシの葉の隙間に蛇が侵入してくることもあり、実際に蛇に噛まれた人や、赤ん坊が寝ている間に部屋の中に蛇が侵入していたというケースもあったと言います。他方、金属加工のパネル板も、内に熱がこもりやすく、また海から吹き付ける強風によって吹き飛ばされてしまうという難点を持っています。
 
現在、ハビタットが建築する住居は、セメントブロックの丈夫な壁を備えるだけでなく、屋根には瓦を使用することで、耐久性と放熱性に配慮しています。家が完成したシバサンブ(Sivasambu)さんは、その仕上がりに、「十分すぎる家です。本当にうれしい。米の収穫が終わって少し収入ができたら、さらに増築していきたいです」と顔をほころばせていました。
 
ハビタット・ジャパンは、「誰もがきちんとした場所で暮らせる世界」実現に向け、長期的な支援活動を行っていきます。
 
 
◆支援状況/現地リポート
2011.06.25 【北部 第3報】紛争帰還民の現在(1)
2011.06.18 【北部 第2報】自分で未来「建て」直す!スウェット・エクイティ
2011.05.16 【東部 第2報】ニーズを再調査、住居修繕キットをアップグレード
2011.05.16 【北部 第1報】紛争帰還民支援、ホームオーナー選定を実施
2011.05.02 【東部 第1報】水害被災者への住居修繕・シェルター支援を開始
2011.04.18 【スリランカ】紛争/水害被災者支援がスタート!支援募金受付開始