国内の住まいの問題に取り組む国内居住支援プロジェクト(PHW:Project HomeWorks)2月の活動報告です。
参加した学生の声と合わせてお伝えします。
2月初旬、都内某所にてAさん(高齢者・一人暮らし)の清掃支援をご提供いたしました。
この度はキャンパスチャプター(学生支部)の国内係が中心となり、清掃支援の下見等の準備段階からかかわって実行したものです。
当日は5名の学生が参加してくれました。
Aさんからのご依頼の概要(個人情報への配慮のため一部内容を変更しています。)
・古いテレビが壊れたため新しいテレビを自宅に搬入したい。
・部屋中に荷物があふれているため古いテレビを搬出するルートを確保し、新たなテレビを置くスペースを確保したい。
・余裕があれば、不要なものと必要な物を分別し廃棄する準備をする。
この度の依頼はこれまでの清掃支援とは少し傾向が違います。
これまでは、部屋中に溢れている物を捨ててほしい、片づけてほしい、という依頼がほとんどでした。しかし、ご依頼者Aさんの場合は客観的には荷物が崩れてきた時には危険が及ぶと思われるほど積みあがっている状態であっても、どれも大切で手放せない物ばかりです。このままの状態を最大限維持したまま、新しいテレビを搬入したいというものです。
ただ捨ててしまえばいい、という依頼ではないので、ご依頼者のニーズをとらえるという意味ではボランティアの感性と姿勢を問われる難しい支援活動だったかと思います。
この度の支援活動に参加してくれた学生の一人、三瓶さんは今回の活動について次のように語っています。
『作業当日の参考に部屋の撮影の許可をおねがいしたのですが、恥ずかしいので撮影はちょっと…とおっしゃられていました。部屋を片付けたいけど、1人では難しい。でも知らない人に部屋を見られるのははずかしいし、申し訳ないという気持ちがあるそうです。
そのような中で私たち学生ボランティアを部屋に入れるのはとても勇気がいることだったのではないかと私は感じました。社会福祉協議会の担当の方のお話も聞いて、コミュニケーションや信頼関係の大切さを実感しました。』
そして、清掃していくうちに、
『テレビを入れる経路を確保すると、部屋の中にも光が入りやすくなり、今まで圧迫感があり、息苦しいイメージのあった部屋が少し新しい空気も入り、明るい部屋になりました。ものを減らす必要がありました。”ものを捨てられない”ということが、部屋にものが積み上がってしまう原因なのだと思います。そこで、依頼者の方とお話ししながら服の整理をしました。せっかく洋服が好きなのに、しまっておくのはもったいないし、服がたくさんあるので、色んな服を着ておしゃれを楽しんでほしいと思います。安心して、生活ができる家をつくるには継続的にこのような活動をしていくことが必要だと思います。』
今回の活動を通じて、3つの気づきがあったそうです。
『1つは住居問題は外からは見えないものがたくさんあるということ。今回のお家も外見は普通のアパートですが部屋の中はものが溢れていました。
2つ目は支援してもらいたくても言い出せずにいるひとがいるということ。
3つ目、国内居住支援といっても依頼者によってさまざまなケースがあることです。
依頼者の方それぞれ思いがあり、そのニーズに忠実に答え、より安心して暮らせる住みやすい環境をつくるお手伝いをするのが、私たちの役割だと思います。
私達がいま暮らしている日本は貧困国に比べれば裕福に見えるかもしれません。しかし、生活ひとつひとつに目を向けてみると、誰もがきちんとした場所で暮らせる国とは言えないと思います。私達の身近にも住居のことで困っている人は沢山いるということを今回私は気づかされました。
“誰もがきちんとした場所で暮らせる世界”の実現にはまず自国である日本に目を向けたこの活動が必要不可欠なのではないでしょうか。』
活動の最後にはAさんからは本当にたくさんの感謝の言葉をいただくことができました。
学生たちの支援活動に向かう姿勢の素直さと優しさを、おおらかに受け止めてくださったからだと思います。
三瓶さんはAさんからの感謝の言葉をこのように受け止めました。
『私達を受けいれて信頼してくださった証であり、依頼者の方にとっての気軽に依頼をしやすい環境も作れたのではと思います。』
三瓶さんが、活動をしながら気づき、その気づきを実行に移し、言葉に表してくれたことでたくさんの学びをもらいました。
国内居住支援プロジェクトの活動を通して、たくさんの若者が学び、成長し、社会に訴える力を蓄えて有意義な学生生活を送ろうとしています。
これからもたくさんの皆様からのご支援をお願いいたします。
そしてぜひ一緒に活動しましょう。
三瓶さんと一緒に今回活動してくれたキャンパスチャプター国内支援係の草場君、安藤君、高荷さん、鈴木君、ありがとうございました。