2017年で4回目となるハビタット・ジャパンの学生支部、キャンパスチャプターのリーダー育成ワークショップが、7月1日開催されました。本年もゴールドマン・サックスのご支援と15名の社員ボランティアのご協力をいただき、北海道、宮城、関東、愛知、関西、広島、福岡から集まった学生約70名の学生リーダーに対し、リーダーたちの関心の高いテーマ、議論を繰り広げました。今年のディスカッションテーマは主に3つ。ファンドレイジング、ブランディング、そして地方にあるキャンパスチャプターの問題とその解決について、話し合われました。

コミュニティ・チームワークス(CTW)は、ゴールドマン・サックスの代表的なボランティア活動プログラムで、職場で培ったスキルや能力を発揮できる1日完結型のプロボノ・プロジェクトもその一環として行われています。本ワークショップでも、CTWボランティア1名と5、6名の学生リーダーがチームとなって、学生が抱える様々な問題に、経験と知識から基づく的確な助言をいただきました。

本ワークショップに参加した神田外語大学3年生の渡邉美帆さんは、

「もっともっと詳細まで話し合いたいと思うほど、とても有意義な一日でした。現在自分たちの団体にはどんなメリットがあってどんなデメリットがあるのかを改めて見直すことができ、普段学生だけで話す話し合いでは議題に上がっても、解決までに至らないような内容も、ゴールドマン・サックスの方にその解決方法の糸口を教えていただきました。今回学んだことを、今後の活動に確実につなげていきたいと思います。ありがとうございました」

と語りました。

参加した学生リーダーそれぞれが、ワークショップを通じて得たインプットを、それぞれのキャンパスに戻り、リーダーとしていかにアウトプットしていくかが今後の取組みです。Japan Campus Chapter Initiativeは今後、10月には300人規模の学生が集まり、一泊二日のワークキャンプが行われ、さらに社会貢献を担うリーダーの育成を目指します。

【ファンドレイジング】
各キャンパスチャプターでは、単なる募金活動を目的とした活動としてではなく、なぜ募金活動を行うべきか、その活動の背景にある貧困住居問題を一人でも多くの方に知っていただき、支援の輪を拡げるため、ファンドレイジング活動を行っています。ワークショップでは、街頭募金やクラウドファンディングといった、学生ならではの既に実施している方法の問題点を話し合い、改めて目的と目標を明確にすること、また寄付してくださる方に分かりやすい伝え方でお願いする、コミュニケーションアプローチを学びました。

【ブランディング】
多くの学生にとって、ブランディングは初めて聞く言葉となりました。社会を大きく捉えすぎず、身近なところから自分たちに求められていることは何かを考え、キャンパスチャプターとして学生ボランティア団体以上のブランドを見出そうと、話し合いが進みました。またリーダーが変わるごとに、キャンパスチャプターのメッセージ性も変わるという学生組織ならではの悩みも多く議論が交わされ、中長期的な視点を持ってブランディングを形成すべきだと学びました。

【地方のキャンパスチャプターが抱える問題】
全国37のキャンパスにそのネットワークが広がるハビタット・ジャパンのキャンパスチャプター。しかしその活動の多くは、関東や関西に限られ、そのほかの地域で活動する学生は、活動に参加するだけでも交通費や時間を費やさなければなりません。ディスカッションでは、地方のキャンパスチャプターがホストとなって地方でも活動を企画していく発想転換や、企画を運営する学生も、またそれに参加する学生も高い目的意識をもって開催していくべきだと再確認することができました。