関口さん(写真中央)

2018年3月23日(土)、ハビタットの海外住居建築ボランティアプログラム(GV: Global Village Program)への参加を通じて、インドネシアのセロパミオロ村(セロ)を訪れた大学生の関口真緒さんが、友人と共に東京・渋谷でセロを支援するためのチャリティライブを開催しました。

キャンパスチャプターの一員としてGVに参加した関口さんは、現地を訪問し、村が抱える貧困の状況に愕然としつつも、人々が明るく笑顔で生活する姿を見て、「セロの人たちのために自分にできることは何だろう」と帰国後考え始めたそうです。各キャンパスチャプターでは、定期的なGVの参加に加え、GV帰国後には創意工夫をこらした報告会を行い、ボランティアとして活動を行った国や地域の貧困住居問題、ともに活動したホームオーナーさんたちの生活や思いを伝えるなど、啓発活動に取り組んでいます。関口さんもチームメートと帰国後に報告会を準備し、学生たちの友人やご家族などにチームが現地で学びみた現状や、活動と共に自分たちがどう変わっていったかを伝えたそうです。その上で「もっとハビタットのことを知らない人たちにセロのことを知ってもらうには…」そう願い、関口さんは一学生として自分にできることないかを模索し始めたそうです。

そんな思いを高校からの友人に伝えると、音楽を通じたチャリティイベントの開催について提案を受けたそうです。「友人はハビタットのことは知らない人でしたが、もともとイベントや音楽ライブに興味があって、私がセロを伝えたいこと、彼女が音楽イベントを運営したいことがマッチングして、話が進んでいきました」と開催に至った経緯を教えてくれました。

イベントの企画が立ち上がると、関口さんはクウドファンディングをスタートさせ、イベント費用を集めることにしました。「クラウドファンディングを利用したことはなくて、初めての経験でした。立ち上げにあたってはキャンパスチャプターのメンバーにファンドの集め方を教えてもらいながらホームページを開設し、SNSを使って多方面に活動を呼びかけたりと、とにかく必死で頑張りました!」と当時の思いを振り返ります。

SNSでの活動を通し、新たな出会いもあったそうです。インドネシア人の学生が関口さんに声をかけてきたそうです。母国のために日本人の学生がファンドレイジングに励み、イベント開催に向けて頑張っている姿に驚き、SNSを通じで関口さんに連絡を取り、イベントの開催を手伝ってくれることになったそうです。

こうしてキャンパスチャプターや周りのサポートを得ることで、クラウドファンディングを通してチャリティイベント開催にむけた目標金額を集めることに成功した関口さんは、3月23日、チャリティー音楽イベント「 New Room for Indonesia 」を開催。チャリティとして参加くださった演奏者の方々もあわせ、総勢約130名近くが集まり、音楽を楽しみながらセロを知る一日になりました。

「私は学生なので、社会人の方のように大きな寄付をすることはできないです。でも、一人でも多くの人にセロのこと、インドネシアのことを知ってもらうことは、学生だからこそできると思っています。イベントを開催するにも、たくさんの友人やまたクラウドファンディングを通じて、会ったこともないたくさん方が応援してくださいました。私はごく普通の学生ですが、GVを通じて人生で二度と会えないような現地の人たちのためにチームのみんなと一緒にできたこと、家を建てるボランティア活動で学んだ経験がなかったら、誰かのために自分が何かをできるなんて思えなかったです。すべてはGVから始まった、心からそう思います」そう自らに起きた変化について話してくれました。

関口さんと友人による支援は、クラウドファンディングに協力してくださった86名の方々やライブイベントに足を運んでくださった130名近くの方々にセロの現状を伝えることに繋がっただけでなく、イベントの収益はセロのコミュニティ支援のための活動に寄付され、ハビタットによる安心・安全に暮らせる家を建てる活動に使われます。関口さん、ご参加・ご協力くださった皆さま、ありがとうございました。

  • 多くのバンドや個人のかたにボランティアとして、ライブを盛り上げていただきました

  • 来場者にMCとして活動を紹介する関口さん

  • セロでのGVの様子も、動画で来場者に伝えました