ハビタット・ジャパンは、ひとり親のエンパワメントを高め、経済的自立を支えるために、神奈川県の9つの母子生活支援施設でバークレイズのライフスキル・プログラムを実施し、就労に向けたさまざまな研修を開催しています。
秋晴れとなった10月28日(土)、某施設が毎月入居世帯を対象に企画する親子イベントの機会をお借りして、キャンパスチャプターの学生、そしてご支援くださるバークレイズの社員ボランティアにご協力いただき、ライフスキル・プログラムを実施しました。
今回は、お母さんたちが経済的自立を果たす上で欠かせない就労について、まずはご自身の適性を発見することを目的に、キャリアコンサルタントを講師に招きイベントを開催しました。講座では、72もの職業が書かれたカードを、「やってみたい」、「どちらでもない」、「やりたくない」に分類することから始めました。このカードは、自分の興味の方向性、特徴について理解を深めるためのキャリア教育教材の一つです。バークレイズの社員ボランティアには、それぞれのお母さんがカードの分類を進められるよう、サポートいただきました。一方子どもたちは、学生ボランティアが創意工夫して作った「お仕事大発見ゲーム」に参加しました。学生たちが手作りで用意した絵から連想する仕事をあてたあとは、それぞれの仕事で必要となる道具をカードの中から見つけるなど、体を動かしながら仕事を知る時間を楽しんでいました。
週末ということもあり、イベントには総勢9名ものお母さん、そして14名もの子どもたちが参加くださいました。ボランティアの協力もあって、お母さんたちは落ち着いてご自身に向き合う時間を持てているようでした。会の終わりには、「自分がやりたいことが改めて確認できました」と言った声や、「自分が好きなことは分かっていたので、好きな仕事の幅を広げていこうと思います」といった声が聞かれるなど、好きなことを軸に、さまざまなことに関心を持つ大切さをお母さんたちに伝える時間となりました。
家庭内暴力や経済的困窮など、さまざまな事情を抱えて施設に暮らす母子にとって、施設は一時的な住まいであっても、体を休め、活力を取り戻し、生活基盤を整える上で欠かせない居場所です。ハビタットは、ライフスキル・プログラムを通じて、就労機会につながるさまざまな研修を提供することで、ひとり親世帯の自立を支えてまいります。