5月24日・25日、大船渡市越喜来地区にて、セルフ・ビルド支援の「佐藤邸」完成式が行われました。セルフ・ビルド支援とは、被災者が自分で家を建てることを、書類作成、諸手続き、ボランティア派遣などを通じ、ハビタット・ジャパンが一貫してサポートする事業です。

完成間近の家のお披露目には、施主の佐藤さん(仮名)の新たな門出を祝うため、過去に活動に参加したボランティア、地域住民、スタッフなど50名以上が集まりました。完成式の前日には、今年全線開通を果たしたばかりの三陸鉄道1両を貸し切りにして地域をめぐるツアーを行い、近日中に移転が予定されている復興屋台村で夕食をとりました。翌25日には完成式典と交流会のあと、家の仕上げのためのペイント作業をボランティア活動として行いました。交流会では、地元でとれたホタテやホヤなど

新鮮で美味しい海鮮がふるまわれ、また、仕上げ作業をすることで、新生活を始めようとしている佐藤さんの喜びに触れながら、多種多様な参加者が分け隔てなくお祝いの時間を楽しんでいました。普段はシャイで物静かな佐藤さんが、完成式で記念に手渡されたセルフ・ビルド支援事業の歩みをまとめたアルバムを指さしながら参加者と語らう姿が印象的でした。

佐藤邸はもうすぐ完成し、そして入居のときを迎えます。
地区会長の鈴木健悦さんは、地域住民を代表する挨拶を「大船渡の復興にはまだサポートが必要です」と締めくくりました。ハビタット・ジャパンは一人でも多くの被災者が復興に向けて新たな門出を迎えられることを願いつつ活動をしています。

参加者の声:

関西学院大学上ヶ原ハビタット 尾関梓(おぜきあずさ)さん

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「私たちは、復興に協力するにあたり、他人から話を聞いているだけでは主体的に動くことができないと感じ、東北ボランティアに参加しています。今回参加したメンバーは、『越喜来で出会った人々にまた会いに来たい』と口をそろえて言っています。以前ハビタットのスタッフから『来ることに意味がある』と聞いたことがありましたが、たくさんの人々と時間を共有し、その意味を体感できました。学校に戻ったら、チームで報告会や募金活動に取り組みます。参加者個々人にはボランティアなどとして東北の地に関わってもらいたいです。」

ダウ・ケミカル日本株式会社 刑部文恵(おさかべふみえ)さん

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「大船渡、越喜来の方々には、いつも温かく迎えていただき、ありがとうございます。訪問する度に大船渡、越喜来への愛が強くなっていくのを感じます。今回の完成式には、大学生、社会人等様々な世代、立場の方が参加されていましたが、そうした違いを超えて最高のチームワークでした。弊社ダウ日本の親会社であるダウ・ケミカルは、30年間以上にわたってハビタット・フォー・ヒューマニティへの支援を継続しています。今後もダウ日本としてハビタットの活動に携われる機会があり、参加を迷う社員がいれば是非参加を勧めたいと思います。東北でのボランティアに参加し、まだ復興の途中であることを実感いたしました。」

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