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【ネパール地震 第9報】寄付金受付終了、住宅診断を終えて中長期支援へ

ネパール地震被災者緊急支援に際して、個人や企業、団体の皆さまから、これまでに6,650,000円に上る支援金をお寄せいただきました。日本国内での支援金受付は今月を持ちまして終了とさせていただきますが、今後も、被災された家族が安心して暮らすことのできる住宅再建を目指し、中長期に及ぶ支援活動を継続して参ります。

これまでに皆さまからお寄せいただいた温かいご支援に心より御礼申し上げます。


surveyor and beneficiary.jpg被災地の家屋を診断して住民の命を守るための支援事業(HuMAT支援)は9月、16,244軒の住宅診断を終え診断士チームが帰還。今月に入って、回収されたデータの分析に入りました。

診断してきた家屋の中には、今回の地震でも崩れず、外見からはまだ使えるように見える家でも、中に入ってみると構造部分にひび割れなども見受けられ、いつ次の地震で倒壊しても不自然ではない建物が多数ありました。被災者からは、「見た目はそうでもないけども、そんなに危ない建物になっているなんて思いもしなかった」、「子どももいますから、自分たちの家をどうしていくべきか考えたい」などの声が聞かれました。被災地ではどうしても欠けたり、偏ったりしてしまう情報について今回、正しい事実や再建等に必要となる専門的な知見を提供するという重要な役割を果たし、そこに暮らす65,000人以上の人々の命と生活にアプローチすることができました。

collapsed stone mad house.jpg

現在、回収したデータの分析を続けていますが、3つの地方都市にある家屋をくまなく診断して分かったことの一つは、石で造られた低所得者層向けの住宅は地震に特に弱く、レンガ造を含む他の住宅タイプよりも重点的な対応を必要とする可能性が高いということです。組積造(そせきぞう)住宅というレンガや石を積み上げて建築した家が本質的に地震に弱いということもありますが、石の家の場合、石自体がとても重いので、ものすごく大きな地震でなくても家は崩れてしまい、またその重い石が落ちてきたために犠牲者も増えてしまったのだと見ています。

ハビタットでは現在、これから長く続けていく中長期支援の立案と準備を行っています。今回得た分析結果を支援に生かし、地震による犠牲者を一人でも少なくできるような支援を行っていきたいと考えています。


◆ 関連リンク

「命を守る家」を建てよう。日本から広げる耐震・防災

◆ バックナンバー

2015.08.10【ネパール地震 第9報】HuMAT支援、6,000軒の診断を完了

2015.07.27【ネパール地震 第7報】HuMAT支援を実施中です

2015.06.22【ネパール地震 第6報】HuMAT支援とは  

2015.06.08【ネパール地震 第5報】HuMAT支援を開始しました

2015.05.27【ネパール地震 第4報】シェルターキット配布開始

2015.05.03【ネパール地震 第3報】シェルターキットの配布へ

2015.05.01【ネパール地震 第2報】被災者支援のため調整を進めています

2015.04.25【ネパール地震 第1報】現地調査を開始、寄付を受け付けています

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