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【東北支援 第135報】宮城県美里町:「被災地」ではない風景のなかで


20140329MisatoRepair(1).jpg本年2月より開始した宮城県美里町におけるホームリペア支援事業による1軒目の修繕工事が3月29日に始まりました。

美里町は、沿岸から離れた内陸の自治体で、震災時には津波が到達することはありませんでしたが、地震により大きな被害を受けました。震災以来、津波の被害を受けた自治体および被災者への支援に焦点が当てられる傾向にあるのが現状ですが、地震被害を受けた地域の方々で、支援団体や行政等からの支援が届かなかったり不足していたために、震災の影響で家屋が破損したまま生活を続けている人たちもまだいます。

20140329MisatoRepair(2).jpg美里町の中心にほど近い住宅街の一角にお住いの熱海さんは、ご主人と娘さんの三人家族。ブロック塀は震災で玄関まわりが倒壊し、残っている部分も損傷がひどく不安定な状態で、「前の道は小学生の通学路になっていて、子どもが触ったりするから危ない」という状態。家の内部も、土壁には大きな亀裂がいたるところに入っており、中には完全に崩れている部分もあります。震災後に工事業者に修繕を依頼したものの、工事価格の高騰もあり応急的な修理以上はできていません。家が傾いた影響もあってドアや建具も隙間だらけで「暖房が効かず、部屋があたたまらなくて冬場はとても寒い」とのこと。

調査を経て、修繕工事の規模や内容もふまえて検討を重ねた結果、熱海さん宅の支援を実施することに決まりました。これまでにのべ41名のボランティアが参加し、内壁の解体と修繕、床のフローリング張り、浴室の塗装、建具の補修などを実施しています。熱海さん曰く、「公的な支援もほとんど受けられず、ずっとこの状態で生活してきたので、こうして修繕していただけるなんて、ほんとうに助かります。」

20140413MisatoPepair(3).jpg熱海さん宅を出れば、そこにはどこにでもあるような閑静な住宅街と田園風景が広がり、震災を思わせるものは見当たりません。

復興が進むにつれて取り残されていく人々にも支援を届けられるよう、ハビタットは活動しています。






◆支援状況/現地リポート
2014.04.07 【東北支援 第134報】神戸新聞にてハビタットの住宅支援事業を紹介
2014.03.18 【東北支援 第133報】宮城県美里町:河北新報にて住宅修繕事業を紹介
2014.03.12 【東北支援 第132報】関西学生支部、阪神高速協賛で東北写真展開催
2014.03.11 【東北支援 第131報】 震災から3年 「深める」x「広がる」支援へ
2014.02.26 【東北支援 第130報】宮城県美里町:住宅修繕事業を開始
2014.02.25 【東北支援 第129報】ダウ化工株式会社より断熱材を寄贈いただきました
2014.02.07 【東北支援 第128報】宮城県東松島市:ホームリペア支援
2014.01.10 【東北支援 第127報】岩手県大船渡市:「みなし仮設」への取り組み
2013.12.18 【東北支援 第126報】宮城県東松島市:ホームオーナーストーリー(8)
2013.12.12 【東北支援 第125報】岩手県大船渡市:小中井仮設住宅「西の蔵」のその後
2013.11.20 【東北支援 第124報】岩手県大船渡市:セルフ・ビルドへの支援を行っています
2013.11.18 【東北支援 第123報】宮城県女川町:「ゆめハウス」修繕支援開始
2013.11.13 【東北支援 第122報】岩手県大船渡市:末崎城跡にツリーハウスを建設中
2013.10.11 【東北支援 第121報】岩手県大船渡市:ソーラー発電設備設置完了
2013.10.10 【東北支援 第120報】宮城県東松島市:川下地区センターの修繕完了

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