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活動報告・お知らせ
【GV】2014春「カンボジアの家族と家を建てよう8日間」活動終了!
H.I.S.と共同で企画した一般募集チーム「Japan Hope Builders(JHB)」が2月22日に活動を終えました。メンバーは、大学生と社会人の6名。少ない人数ながら、すばらしいチームワークを発揮し、チーム一丸となり、予定していた作業を全て終わらせることができました。
建築サイトは、カンボジア第二の都市バッタンバンです。アンコールワットで知られる古都シェムリアップから、車で3時間ほどのところに位置します。バッタンバンには、公有地を不法に占拠して暮らしている家族がたくさんいます。こうしたスラム問題の解消を図るために、ハビタット・カンボジアは、地元の行政や世界銀行と協力して、公有地の区画整理を進め宅地造成を行うと共に、不法占拠解消に応じた家族には土地所有権が取得できるようサポートするプロジェクトに取り組んでいます。今回チームが出会ったオム・ソフィアック(Oum Sopheak)一家は、このプロジェクトにより、家族の新しいスタートを切る新居の建築を行おうとしていました。
オム・ソフィアックさん一家は子供5人の7人家族です。お母さんのボンニン(Vorn Neang) さんは小さなお店でパンの販売・宅配をし、お父さんはバイクタクシーの仕事を営んでいます。二人合わせても、月収はわずか25,000円程度と一家7人で暮らすには余裕のない毎日でした。それでも、家族の新しい一歩を踏み出すための新居の建築に向けて、毎日一生懸命働き、家の建築に必要なレンガなどの資材を購入するお金を貯めていきました。長女と長男も、小さい弟妹の面倒を見ながら、パンの販売を手伝っています。2012年の6月にハビタットのプロジェクトで自分の土地を手に入れてから約1年半、今ようやく家族は待ちに待った新居を手に入れようとしています。
チームの建築作業は、主に壁面の建築と床ならし作業でした。建築作業に関わるのはメンバー全員にとって初めての経験でしたが、現場の大工さんから説明を聞き、手探りで作業を進めていきます。壁面は、モルタルを使って小さいレンガを接着しながら積み上げます。わずかなズレでも、たくさん積み上げると壁が反ってしまうので、一つ一つ慎重に積み重ねていきます。モルタルづくりの作業は体力勝負です。土とセメント、水を混ぜ、練り上げてモルタルを作る作業は、簡単そうに見えて、実はとても力のいる作業です。メンバーの額にも次第に汗がにじみます。それでも、日に日に高く積み重なる壁を見ると達成感を感じ、順調に作業が進んでいきます。また、床ならしは、地盤沈下が起きないように行うとても重要な作業です。砂を床にまき、その上を叩いて砂を圧縮し、床を固めるという地道な作業ですが、メンバー同士声を掛け合いながら楽しく取り組みました。作業合間の休憩時間には、近所の子どもたちがメンバーの周りに集まってきたので、子どもたちとの交流も楽しむことができました。
そして迎えた作業最終日。床ならしの作業と壁面の作業のほとんどを終えることができ、村長や村の僧侶も交えて、家の贈呈式とお別れパーティーが行われました。メンバーからは、建築活動に参加させてもらった感謝の気持ち、そしてチームを村に歓迎してくれた感謝の気持ちを込めて、「上を向いて歩こう」と「幸せなら手を叩こう」の歌を披露しました。ソフィアックさんは「遠い日本からわざわざ来てくれてありがとう。みなさん建築作業は初めてかもしれませんが、とても上手で一生懸命やってくれたこと、思っていた以上に早く家が完成したことを、とても嬉しく思います。私は今が最高に幸せです。みなさんも気を付けて日本に帰って、幸せに過ごしてください」と話してくれました。
◇◆参加者感想◆◇
「ボランティアではありましたが、いつもこちら側が様々なことを学ばせていただきました。もっともっとこれからいろいろな活動に参加できたらと思います。100%期待以上のプログラムでした。いろいろな方に参加してもらいたいです。」(20代・社会人・女性)
「現地の人と同じ目線で働けたことは本当によかったです。」(20代・大学生・男性)
「参加前は貢献して経験値を積もうという考えでしたが、活動を通して最高に楽しめて、最高の時間を過ごせました」(10代・大学生・男性)
「最初は6人で順調に家が建つのか心配でしたが、楽しいガイドや丁寧な添乗員、そしてホストファミリーのあたたかいおもてなしのもと、予想以上に家が建っていったのでとても感動し、達成感を感じました。一生に一度あるかないかの経験を、少ない時間と人数の中でつくりあげていったことは一生の思い出です。オークン(ありがとう)。」(20代・大学生・男性)
「今回はとても素晴らしい体験をすることができました。私もボランティアには興味を持ちながら、なかなか自分から進んで参加するという行動ができませんでした。今回会社から話を聞いたとき、是非参加したい!と思いました。これからも添乗の仕事を続けながら、国際協力ができればいいなと思います。一人一人の力は小さくてもみんなで協力すれは何でもできる!今回それを実際に体験でき幸せでした。」(40代・添乗員・女性)
たくさんの人の笑顔に触れ、支えられた8日間でした。今後も、ハビタット・ジャパンはカンボジアでの活動を継続していきます。
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★次回募集について:今夏も開催予定。詳細が決まり次第、HPにてご案内します。普段は個人で参加するのが難しいハビタットの海外住居建築活動。ご参加お待ちしています!