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活動報告・お知らせ
【GV】2013夏「カンボジアの家族と家を建てよう8日間」活動終了!
8月24日、H.I.S.と共同で企画した一般募集チーム「Japan Hope Builders(JHB)」がその活動を終えました。メンバーは、高校生から社会人までの幅広い世代で構成された13名が、北は東京、南は福岡まで日本全国から集まりました。世代、出身地域、参加動機も様々なら、同じものを見て感じることも様々。現地の家族やスタッフも加わって、いろいろな価値観が入り混じるなか、全員が「何か人のためにしたい、いい活動にしたい」という気持ちをもって一丸となって動く、「これぞGV!」という活動になりました。
サイトは、カンボジア第二の都市バッタンバン。アンコールワットで有名なシェムリアップから、車で3時間ほどのところにあります。バッタンバンには、住む場所がなく国有地を不法占拠している家族がたくさん存在しています。こうした状況に対処するため、ハビタット・カンボジアは政府や世界銀行と協力して、区画整備、土地所有権の確保をサポートするプロジェクトに取り組んでおり、今回はその新しい土地で、新生活を始めるポブフッ(Pov Huch)さん一家の家の建築を行いました。
ポブフッさん一家の月収は15,000円ほど。夫婦で毎日手押し車にバナナ、もち米、水をのせて道路脇で販売して生計を立てています。しかし、夫のインユン(Eng Yung)さんは74歳と高齢な上、幼い子供がたくさんいるため、子供たちの将来のためにも、安全で、安定した生活を送れる家がほしいと望んでいました。現在は金属板で作った家 に住んでいますが、壁や屋根の隙間からは雨風が吹き込み、床も土がむき出しの状態。それでも家のために、月々の収入から少しずつ貯金している状況 です。
今回、JHBチームは、床のモルタル張りと寝室の建築を実施しました。活動初日は地面をならすことからスタート。土の床を平らにして砂利をまいてその上から叩いて圧縮し、固めていきます。もともとは水路が引かれていた土地で地盤が緩いため、地盤固めはとても重要です。地道な作業が続く中、参加者同士で声を掛け合い、歌を歌いながら楽しく取り組みました。地面がしっかりと固まったら、次はモルタルづくり。土、セメント、水を混ぜてモルタルを練り上げていく作業は、簡単そうに見えて、実はとても力のいる作業。参加者の額にも汗がにじみます。その後、出来上がったモルタルは床に広げて平らにならし、床を滑らかに仕上げます。
初日は家の前面の左半分、2日目は家の前面の右半分、3日目は奥の部分と3日目で全体を終わらせることができました。並行して寝室の壁のレンガ積みを行い、こちらも3日間で完成!言葉は通じなくとも、現地の大工さんから手振り身振りで教わり、丁寧に積み上げました。作業の合間の休憩時間には、ポブフッさんの娘や孫たち だけでなく、近所の子供たちがたくさん集まってきて参加者とボール遊びやカエル取りなどをして触れ合いました。近所の住人たちも、トイレを貸してくれたり、軒先で休憩させてくれたりと、チームを地域ぐるみで暖かく迎え入れてくれました。
そして最終日、家の贈呈式とお別れのパーティー。この日は市長、村長、村の僧侶も駆けつけてくれ、全員が自分の想いを一言ずつ共有する機会を設けました。ポブフッさんは「ありがとう、ありがとう」と何度も繰り返し、「夫は74歳と高齢で、今まで通り手押し車を引くのは厳しくなるので、これからは家の前で小さな商店を始めたい」と夢を話してくれました。参加者からは、「言葉が通じなくても、一緒にひとつのことに取り組むことで心が通じ合えるんだと初めて実感できた」「この活動を日本に帰ってから周りに伝えていきたいし、また機会があれば参加したい」「一生の思い出になった」「ポブフッさん家族がこれからも元気で幸せに暮らしていけることを願っています」という声があがりました。その後、参加者がこの日のために練習した「ヤングマン」の歌とダンスを披露。途中から村の子供たちもチームに混じって踊り始めると、盛り上がりは最高潮に。そして最後に、カンボジアの歌をみんなで歌い、別れを惜しみながらバッタンバンを後にしました。
たくさんの人の笑顔に触れ、支えられた8日間でした。今後も、ハビタット・ジャパンはカンボジアでの活動を継続していきます(今回の活動の模様は以下のスライドをクリックしご覧ください)。
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★次回募集について:来春も開催予定。詳細が決まり次第、HPにてご案内します。普段は個人で参加するのが難しいハビタットの海外住居建築活動。ご参加お待ちしています!