ハビタット・ジャパンはこの4月、中川英明を新事務局長に迎えました。
中川は1989年から2002年まで、国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)に在籍。インドシナ難民の本国帰還、ビルマ(ミャンマー)からバングラデシュへの難民流出、スリランカ内戦、旧ユーゴスラビア紛争などで難民・国内避難民の支援に携わりました。その後、国際交流担当の大学職員や国際NGOのスタッフを経て、この度、ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン事務局長に就任しました。
中川・新事務局長より以下、ごあいさつを申し上げます。
 
 
 
◇ごあいさつ◇
 
20130415_Nakagawa_2.jpgハビタット・ジャパンは、1976年設立の国際NGO、ハビタット・フォー・ヒューマニティの日本支部として、2001年から活動を続けてきました。ハビタットの活動の大きな柱は、学生グループをはじめとするボランティアの皆さまの参加により支えられてきたグローバル・ビレッジ (GV) などの海外事業ですが、東日本大震災を契機に2011年3月以来、国内における活動にも注力するようになりました。
これまで国連機関やNGOなどに活動の場を与えられ、国際協力に関わってきた私は、非営利、非政府のNGOの活動は、本質的には社会変革のための活動だと考えています。人間が作り出し、積み上げてきた、人間社会の不公正な仕組みは、人間の手で変えられるはずだし、変えていかなければならないと思います。
今年は、ハビタット・ジャパンにとって、2003年にNPO法人としての認証を得てから10年目の節目にあたります。この大切な年から事務局長を務めるにあたり、米国の神学者ラインホールド・ニーバーの「静隠の祈り (serenity prayer)」 を、自らの祈りとしたいと思います。よく引用されるものなので、ご存知の方も多いことでしょう。以下にご紹介します。
 
「神よ、われらに
変えねばならないものを変える勇気と
変えられないものを受け入れる静隠を与えたまえ。
そして、それらを見分ける賢さを与えたまえ。」
  
 
これからも引き続き、居住空間を切り口として、豊かな人生を育む地域社会への支援のために、知恵と力を振り絞っていきたいと思います。そのためには、ボランティアの皆さまの継続的なご支援が必要です。ハビタット・ジャパンのスタッフ一同を代表し、今後とも一層のお力添えとご協力をお願い申し上げます。
 
 
2013年4月
ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン
事務局長 中川英明