KumamotoDR0712(1).jpg復興に向けて住民の皆さんが憩える場を取り戻したい、その思いから始まった西原村 万徳公民館の修繕工事が完了しました。
7月12日、ボランティアも作業に加わり、公民館修繕の仕上げとなる外壁の塗装と床みがきが行われました。例年よりも大雨に見舞われた梅雨の時期ということもあり、雨に加えて室内の暗さや蒸し暑さが職人さんやボランティアの作業を妨げるときもありました。しかし、公民館を通り掛かる住民の皆さんが温かい声をかけてくださったり、差し入れをしてくださるなど、そんな応援と笑顔が公民館再建に向けた原動力となり、無事に修繕工事を終えることができました。
作業に参加したハビタット・ジャパン学生支部に所属するボランティアの工藤恵一さんは、「地域住民の方々から『頑張ってね』『雨の中ありがとうね』という言葉をいただき、どんな小さな作業にもやりがいを感じながら作業をすることが出来ました。最終日には、よくお話をしていた地域住民の方から、涙を流しながら『ありがとうね』とお言葉をいただき、公民館修繕のボランティアに携われて良かったと心から思うと共に、自分がお手伝いさせていただいた作業全てに意味があったのだと思いました」と話してくれました。
連日のように公民館に足を運び、作業を見守ってくださった万徳地区の源区長さんは、「これで毎年行っていた敬老会を9月に開催できる」と笑顔で思いを語ってくださいました。
127世帯が暮らしていた万徳地区では、震災前は毎週のように高齢者が集うサロンが開催されていました。しかしながら、地震により多くの住宅が被害を受け、建物が壊れたまま暮らす世帯や仮設住宅へ入居した世帯、また村外に移転した世帯なども少なくありません。これまで暮らしてきたこの地区を離れることになった住民もいる中で、住民が帰れる、集う場所があることで、復興に向けて住民が手を取り合い憩える場を再建したいというハビタットの思い、そして一人ではない、手をとりあうことで強い気持ちを持ち、復興に向けて歩んでいきたいという住民の思い、その思いに共感して公民館修繕支援を支えてくださった皆さまの思いが、公民館の再建を実現へと導いてくれました。
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再建した公民館を起点に、住民同士のつながりが深まり、万徳地区にこれまで以上の強い絆が生まれることを願って万徳公民館の修繕支援を完了しました。7月31日には、住民の皆さまをお招きして公民館修繕の完成披露会を予定しています。
ご支援くださったサポーターの皆さまをはじめ、工事を引き受けてくださった建設業者と職人の皆さま、作業を手伝ってくださったボランティアの皆さま、そして私たちを温かく迎えてくださった西原村万徳地区の住民の皆さまに、心より感謝申し上げます。
協力団体:ハビタット・ジャパン キャンパスチャプター商船三井ロジスティクス株式会社アルワリード財団
修繕工事施工:白石建設株式会社
◆ バックナンバー
2016.07.10 : 【熊本地震 第15報】すまいサポートを通じて、住民に寄り添う
2016.07.08 : 【熊本地震 第14報】ボランティア体験談(3)
2016.07.07 : 【熊本地震 第13報】公民館の修繕支援 (2)
2016.07.03 : 【熊本地震 第12報】公民館の修繕支援、憩いの場を再び
2017.07.01 : 【熊本地震 第11報】ボランティア体験談(2)
2016.06.30 : 【熊本地震 第10報】現地からの報告(5)
2016.06.18 : 【熊本地震 第9報】ボランティア活動報告 (3)
2016.06.16 : 【熊本地震 第8報】現地からの報告(4)
2016.06.01 : 【熊本地震 第7報】ボランティア活動報告 (2)
2016.05.25 : 【熊本地震 第6報】ボランティア活動報告 (1)
2016.05.23: 【熊本地震 第5報】現地からの報告(3)
2016.05.16 : 【熊本地震 第4報】ボランティア体験談(1)
2016.05.12 : 【熊本地震 第3報】ハビタット・ジャパンの支援計画
2016.04.26 : 【熊本地震 第2報】現地からの報告(2)
2016.04.25 : 【熊本地震 第1報】現地からの報告(1)