5月28日、29日の二日間、ハビタット・ジャパン学生支部のメンバーを中心に、総勢14名が熊本県西原村でボランティア活動にあたりました。
20160528 (6).jpg梅雨目前の西原村は雨にみまわれていたため、ボランティアの安全を考慮し、予定していた家屋清掃のお手伝いから、村内にある5ヵ所の避難所を訪問し、ボランティア活動にあたることになりました。避難所では、村役場が発行する「広報西原号外」の配布を行いました。「広報西原号外」は住民の生活、そして住宅再建に欠かせない支援制度の情報が含まれる重要な広報誌です。避難所での貼り出しだけではすべての住民に情報が行き届かない可能性があることから、避難所で「広報西原号外」を一人一人に配りながら、広報誌で伝えられている支援制度の一部の申込受付が始まったことをお伝え、情報を見逃している方や申請方法が分からずにいる方を村役場につなぐお手伝いをしました。「仮設住宅に入っても受けられる支援制度はあるのか?」「半壊でも良いのか?」という質問のほか、「どこから来たの?学生さん?」とボランティアと世間話をすることで、気持ちに少し余裕がでてきた表情を見せてくださる方もいました。そうしてお話する中で、ボランティアに家の清掃を手伝ってほしいという新たな依頼を受けることもありました。その他にも、地震の揺れにより損壊した水源の復旧のめどがたたないために農業を再開できず、生活の先が見通せないという住民が抱えるあらたな問題が見えることもありました。
20160528 (4).jpg西原村の避難所では、毎日ボランティアが清掃のお手伝いを行っています。この日曜日はハビタットのボランティアがその役割を担い、特に大きな避難所2か所の清掃を行いました。100名以上が暮らす避難所のトイレ、お風呂、床の掃除は半日がかりの大仕事。実際に掃除をしたボランティアは、住民だけではとても追いつかないことが良く分かったと感想を聞かせてくれました。避難所には物資も多く保管されています。段ボールで届く物資は、必要な人の手に届くよう、種類やサイズによって仕分けすることが必要です。そのお手伝いをしたボランティアの多くが、必要なところに必要な物資を届ける難しさを痛感したと話してくれました。赤ちゃんの少ない避難所にたくさんのおむつがあったり、サイズが明記されていない洋服の仕分けが追い付かないなど、送る側の配慮も必要であることが分かったという感想も聞かれました。
この二日間は、必要な情報の拡散、傾聴、清掃に物資仕分けと、様々な活動を行いました。参加前に想像していた活動と異なるにもかかわらず、雨だからこそ避難所のニーズに応えることができて良かった、と活動後に語ってくれたボランティアもいました。また、地元住民と直接言葉を交わすことを通じ、ボランティアが住民に寄り添い、一人ひとりの声に耳を傾けることの大切さを改めて理解する活動になりました。これから本格化する生活再建。ハビタットは今後も、住民の皆さんの声を聴きながら、住まいの問題を少しでも解消できるよう活動を続けていきます。
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◆ バックナンバー
2016.05.25: 【熊本地震 第6報】ボランティア活動報告 (1)
2016.05.23: 【熊本地震 第5報】現地からの報告(3)
2016.05.16 : 【熊本地震 第4報】ボランティア体験談(1)
2016.05.12 : 【熊本地震 第3報】ハビタット・ジャパンの支援計画
2016.04.26 : 【熊本地震 第2報】現地からの報告(2)
2016.04.25 : 【熊本地震 第1報】現地からの報告(1)