ハビタット・ジャパンは神奈川県大磯町にある日本で初めての子どものホスピス、海のみえる森で修繕支援活動を始めました。海のみえ
る森は来年開所予定の施設で、利用者は重い病気や障害により外出もままならない子どもたちです。家族と一緒に豊かな自然の中で、心と体を休め、生きるちからを育むショートステイ(レスパイト)として、注目を集めています。 6月1日(土)には、本プロジェクトにおけるパートナーであるゴールドマン・サックス社より19名のボランティアが参加し、施設内で「おばあちゃんの家」として子どもたちから親しまれている日本家屋の修繕活動を行いました。 参加したボランティアは、古くなった障子を張り替え、床板をはがし、再利用する廊下はサンダーで磨きました。一方、庭ではベンチ6台も作成。完成したベンチは広大な森で遊ぶ子どもたちの休憩場所になるほか、子どもを亡くした家族にとっては、森の中で楽しいひと時を過ごしたことを思い出す、祈りの場ともなります。 ボランティアチームのキャプテンを務めた、ゴールドマン・サックスの李鴻基さんは、
「ハビタット・ジャパンとは昨年、ゴールドマン・サックスの社員ボランティアプログラムであるコミュニティ・チームワークスを通じて、岩手県大船渡市の仮設商店街で使用する倉庫やベンチを作る東北復興支援のボランティア活動を一緒に行いました。昨年のその活動がきっかけとなり、海のみえる森での活動にも協力しています。 ボランティアというと日本では災害時の緊急支援に注目が集まりがちですが、被災地では継続した復興支援が必要とされており、被災地以外でも支援を必要としている人々がいます。 ボランティアは、思ったよりもずっと簡単にできるものです。今回のボランティア活動は、海のみえる森を利用する子どもたちや家族への支援ですが、私たちが修繕した日本家屋を見て、誰でも手軽にボランティアができるのだと感じてもらえればと思います」と語りました。 また、活動にはハビタット・ジャパンの中川事務局長も参加。企業と国際NGOが協力した新たな支援の形を、次のように述べました。「本プロジェクトにご支援くださり、またボランティアとしても貢献してくださったゴールドマン・サックスに、心より御礼申し上げます。また、アジア初の小児ホスピス開所に携わる機会をいただけたことにも、大変光栄に思います。 企業が資金援助を行い、ハビタットが技術提供やボランティア動員で協力し、第三者の団体を支援した本プロジェクトは、日本でも新しい支援の形と言えると思います。」

  ◆関連ページ◆ 2013.06.14 【掲載記事】タウンニュース 大磯・二宮・中井版 2012.07.31 【東北支援 第73報】岩手県大船渡市:仮設商店街で共用物置建築支援